2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590132
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
島田 美樹 東北大学, 病院, 准教授 (10196488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
眞野 成康 東北大学, 病院, 教授 (50323035)
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Keywords | 抗がん剤 / 血中濃度測定 / 遺伝子多型解析 / データーベース / 処方設計 |
Research Abstract |
本研究は、がん化学療法における抗がん剤および代謝物の薬物動態学的解析と薬剤関連因子のSNP解析、治療効果や副作用情報ならびに臨床所見を組み合わせたデータベースを構築し、患者のクラスター分類可能なパラメーターを見出し、これを用いる投与設計支援システムを構築することを目的とする。これに向けて、まず、抗がん剤の代謝物を含めた測定系の確立を大腸癌治療に用いられるイリノテカン、ならびに膵癌治療に用いられるゲムシタビンの代謝物を含めた一斉定量法を確立することとした。まず、臨床検体の前処理法、HPLCによるカラム選択、検出法、移動相等の条件について検討した。その結果、イリノテカン濃度測定については、血清を用いて、アセトニトリルを加えて除タンパク操作後、その上清を用いることとした。イリノテカンおよび代謝物の検出には蛍光検出器(励起波長355nm、蛍光波長515nm)を用いた。分析カラムにはODS系カラムを用い、移動相には、20mMリン酸/アセトニトリル(95:5,v/v)と20mMリン酸/アセトニトリル(5:95,v/v)を使用し、グラージェントモードで分析を行った。一方、ゲムシタビンの代謝物を含めた測定には、同様に血清にアセトニトリルを加えて除タンパク操作後、その上清中の夾雑物を除く目的で、固相抽出カラムにて通導した。分析カラムにはODS系カラムを用い、移動相として10mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)/メタノール(98:2,v/v)を用いてUV 265nmをモニターした。両測定法について分析法バリデーションを実施したところ、いずれもRSDおよびREがともに±15%以内となり、これらの測定法が真度および精度に優れた定量法であることが明らかとなった。そこで、患者検体の血中濃度測定を開始した。
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Research Products
(31 results)