2012 Fiscal Year Annual Research Report
スペシャル・ポピュレーションに対する抗がん剤の至適投与量・用量調節指標の探索
Project/Area Number |
22590142
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
今村 知世 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00570954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷川原 祐介 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (30179832)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | がん / 薬学 / 臨床 / オーダーメイド医療 / PK/PD解析 / スペシャル・ポピュレーション |
Research Abstract |
スペシャル・ポピュレーション(special populations)とは薬物動態(pharmacokinetics:PK)および薬物感受性(pharmacodynamics:PD)が一般の患者集団とは異なることが予想される腎機能低下者、肝機能低下者、高齢者、小児、妊婦、授乳婦、肥満者などのことで、わが国の医薬品開発ならびに臨床薬理の領域では「特殊集団」または「特別な背景を有する患者」と訳されている。スペシャル・ポピュレーションに対する薬物療法においては、薬剤の特性に応じて投与量の調節を考慮する必要があるが、がん薬物療法においては各がん種に対してエビデンスに基づく標準治療が存在するため、個々の患者への用量調節すなわち匙加減はエビデンスからの乖離を意味し、治療の有効確率および安全性担保を不確実なものとしてしまう。そこで本研究では、非小細胞肺がん患者におけるドセタキセル/カルボプラチン併用療法時の血中薬物濃度を測定し、NONMEM(Nonlinear Mixed Effect Model:非線形混合効果モデル)による母集団薬物動態解析により、スペシャル・ポピュレーションに対する抗がん薬の至適投与量・用量調節指標の探索を行なうことを目指した。 81症例におけるドセタキセル血中濃度、遊離形白金濃度に対する患者の年齢、肝機能、腎機能、血清アルブミン濃度、血清α1酸性糖蛋白質濃度の影響、および1クール目に発現した骨髄抑制(白血球減少、血小板減少)との関係について、個々の薬剤ではなく本併用療法としてのPK/PD解析を行った。そして本併用療法における「スペシャル・ポピュレーションでの至適用量」を腎機能、肝機能、年齢に応じた用量調節指標として提示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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