2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590171
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
易 勤 金沢大学, 医学系, 准教授 (70334753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 紀之 金沢大学, 医学系, 教授 (40244371)
白石 昌武 金沢大学, 医学系, 研究員 (70467116)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 内臓脂肪蓄積 / 肥満 / pancreatic polypeptide / 高脂肪食 / 摂食因子 / 褐色脂肪 / 脂肪幹細胞 / Suncus murinus |
Research Abstract |
本年度は、新たに展開する実験として、スンクスにおける脂肪前駆細胞の局在と分化能を解析するための予備実験を行った。皮下脂肪、精巣上体脂肪、後腹壁脂肪および褐色脂肪の脂肪組織と比べて、スンクスの腸間膜組織では脂肪前駆細胞の分布と分化能がほとんど欠如していることがわかった。対照的に、マウスでは腸間膜組織にCD34+CD29+Ly6A/E(Sca1)+CD24+細胞が一番多く存在していた。脂肪組織より単核細胞を分離して脂肪細胞への分化誘導培地で2週間培養しても、スンクス腸間膜組織由来の細胞はOil Red O染色陽性となる成熟脂肪細胞には全く分化しなかった。 さらに、脂肪幹細胞の分化誘導実験を行い、pioglytazoneを餌から投与する予備実験を実施した。その結果、スンクスの腸間膜脂肪の分化誘導、生成ができなかった。腸間膜の前駆細胞の分布と分化能が欠如していることをさらに裏付けました。 以上の結果から、スンクスは内臓脂肪、特に腸間膜脂肪の無い動物モデルとして肥満研究に有用と考えられ、脂肪幹細胞の発生、遊走、維持、分化のメカニズムを考える上でも重要であると考えられた。 これらの結果をまとめ、第85回日本生化学学会大会(題名:スンクスには腸間膜脂肪細胞が存在しない)および第56回日本糖尿病学会(題名:成熟分化脂肪細胞を欠損するスンクス腸間膜には脂肪幹細胞も存在しない)にて、その成果を発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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