2011 Fiscal Year Annual Research Report
精巣の生殖細胞分化における細胞接着分子の作用機序の分子基盤
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22590172
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
若山 友彦 金沢大学, 医学系, 准教授 (70305100)
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Keywords | 精巣 / 造精細胞 / 細胞接着分子 / アダプター蛋白質 |
Research Abstract |
細胞接着分子Cadm1と細胞内で相互作用する分子の探索 融合蛋白質を用いたCadm1の細胞内領域とアダプター蛋白質の相互作用の解析 前年度同定した2種類のアダプター蛋白質BspryとMpp6の解析を行った。 Bspryは、N末側のB boxドメインとC末側のSpryドメインの2つの機能ドメインをもつ。一方、Mpp6は、N末側から順番にL27ドメイン、PDZドメイン、SH3ドメイン、GMPKドメインをもつ。 まず、BspryとMpp6のそれぞれの全長とそれぞれのドメインごとを発現するベクターを作製し、Yeast two hybrid (Y2H)法により相互作用部位を同定した。BspryはB boxドメインとMpp6はPDZドメインと相互作用することが分かった。 さらに、アダプター蛋白質BspryとMpp6のそれぞれB boxドメインとPDZドメインのHis-tag融合蛋白質を作製して、Pull-down法によって、Cadm1の細胞内領域のGST融合蛋白質との相互作用を確認した。また、蛍光蛋白質EYFPをタグとして付加したBspryとMpp6融合蛋白質を遺伝子導入して培養細胞HEK293に強制発現させた。単独で遺伝子導入したBspryとMpp6は、ともに細胞質にびまん性に局在するが、Cadm1を同時に遺伝子導入するとCadm1が局在する細胞膜に共局在した。したがって、Cadm1のアダプター蛋白質としてBspryとMpp6が機能することがin vitroレベルの解析で明らかになった。この結果は、in vivoにおいて、精巣の精子形成において細胞接着分子Cadm2のアダプター蛋白質としてBspryとMpp6が機能することを示唆する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
同定したアダプター蛋白質の機能解析も順調に進行しているから。
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Strategy for Future Research Activity |
In vitro解析により細胞接着分子Cadm1の細胞内領域と相互作用することが明らかになったアダプター蛋白質のBspryとMpp6のin vivo、すなわち、精子形成での機能解析をCadm1 KOマウスと野生型マウスを用いて解析を行う。そのため、BspryとMpp6に対する特異的抗体を作製中である。
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Research Products
(4 results)