2010 Fiscal Year Annual Research Report
胎生期浮腫を示す内皮細胞遺伝子変異マウスの病態と分子機構
Project/Area Number |
22590173
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
平島 正則 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (40383757)
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Keywords | マウス / 遺伝子変異 / 発生 / 胎生期浮腫 / リンパ管 / 血管 |
Research Abstract |
我々はこれまでに、Aspp1-/-マウスとFlt1+/-マウスが胎生期に一過性の浮腫をきたしながら、成体まで正常に発育することを見出した。本研究では、これらの「予後の良い」胎生期浮腫を示す内皮細胞遺伝子変異マウスの病態と分子機構の解明を目的とする。 マウス胎仔における血管透過性を評価するために、胎仔血管内にトレーサーと内皮細胞に特異的に結合する蛍光標識レクチンを同時に注入し、血管外へ漏出したトレーサーを解析する手法を確立した。この方法を用いてAspp1-/-マウスおよびFlt1+/-マウス胎仔の血管透過性について解析したところ、前者ではコントロール群と同等であったが、後者では亢進していることが明らかになった。また、血管・リンパ管形成の組織学的解析として、ビブラトーム(数100μm厚)切片や胎仔皮膚のフラットマウント標本などを作製し、血管内皮細胞・リンパ管内皮細胞・血管周囲細胞(平滑筋細胞および周皮細胞)のマーカーに対する抗体を用いて染色後、共焦点レーザー顕微鏡で解析した。Flt1+/-マウス胎仔においてはこれまで特に異常を認めていないが、Aspp1-/-マウス胎仔においては以前からわかっていたリンパ管ネットワーク形成異常に加えて、リンパ管周囲への平滑筋細胞の異常集積が明らかになった。心臓のパラフィン包埋連続切片標本を作製し組織学的解析を行ったが、異常は見つからなかった。また、Flt1の細胞内領域のみを欠損するFlt1シグナル欠損(Flt1-tk)マウス胎仔を解析したが、胎生期浮腫は認められなかった。
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Research Products
(3 results)