2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規の全胚ライブイメージング法による体節形成の遺伝子発現ダイナミクスの時空間解析
Project/Area Number |
22590181
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
近藤 晶子 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 助教 (90396838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沼 清 長岡技術科学大学, 産学融合トップランナー養成センター, 特任准教授 (50396834)
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Keywords | 体節形成 / ライブイメージング / ゼブラフィッシュ |
Research Abstract |
初期胚の体節形成過程で、分節時計遺伝子の発現の空間分布が周期的に変動する。この変動は体節の形態形成に重要である。この遺伝子発現の時空間制御機構の解明には、分節時計遺伝子発現と、その制御に関わる分子群の空間分布の時間変化を、1細胞レベルで記述し解析する必要がある。そこで本研究では、高感度で全胚の3次元構造をライブイメージングできる選択的平面照明顕微鏡(DSLM)を用い、ゼブラフィッシュ胚の体節形成関連遺伝子群について、発現領域の時空間変化を1細胞レベルで記述・解析することを目指した。本年度は、まず分節時計遺伝子her1の発現をリアルタイムで解析するためher1レポーターゼブラフィッシュの作製を試みた。her1の転写調節配列としては、her1mRNAの発現を再現することが知られているDNA配列を含むher1転写開始点から上流8.8kbpの領域を用いた。レポータータンパク質としては、蛍光タンパク質mCherryを用いた。速い発現変動を観察するために、レポータータンパク質の半減期をher1タンパク質と近づけることを試みた。mRNAの半減期の制御のためher1遺伝子の5'及び3'非翻訳領域配列をレポーター遺伝子の5'及び3'に挿入した。またタンパク質の半減期を短くするためタンパク質の不安定化配列(ユビキチンの変異体UbG76V)との融合タンパク質を用いた。現在、作成したトランスジェニックゼブラフィッシュから得られた胚を、蛍光シグナルでスクリーニングし、her1の発現領域を追跡できる個体の単離を行っている。
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