2012 Fiscal Year Annual Research Report
SOHLH転写因子を中心とした生殖細胞分化における転写制御ネットワークの解析
Project/Area Number |
22590190
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮崎 純一 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10200156)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 生殖細胞 / 発生・分化 / 転写因子 / 発現制御 |
Research Abstract |
bHLH型転写因子SOHLH2は、生殖細胞特異的に発現し、雄ノックアウト(KO)マウスは不妊であり、分化型精原細胞への分化が障害されており、Sohlh1, Kit, Sox3など、精原細胞の分化に関わる遺伝子の発現が低下する。一方、雌KOマウスでは、一次卵胞の形成障害を認め、Sohlh1, Kit, Zp1, Zp3, Gdf9など、卵形成に関与する遺伝子の発現が低下する。同じく生殖細胞特異的に発現するbHLH型転写因子SOHLH1をコードする遺伝子のKOマウスにおいても、雌雄ともにSohlh2 KOマウスとほぼ同じ組織学的な異常が報告されている。bHLH型転写因子はホモあるいはヘテロダイマーを形成し、遺伝子の発現制御を行うことが知られている。実際に、精原細胞および卵母細胞においてSOHLH1とSOHLH2は共局在した。強制発現系において2つのタンパク質はホモダイマーおよびヘテロダイマーを形成することが免疫沈降法により示された。次に、レポーターアッセイにおいて、Sohlh1 promoter は、SOHLH2とSOHLH1の両者の共存下で顕著に活性化した。Sohlh1 promoterにはbHLH型転写因子が結合すると予測される3つのE-box配列が存在した。3つのE-box 配列のそれぞいずれかに変異を導入するとSohlh1 promoterの活性化は阻害された。さらに、このヘテロダイマーにさらにSP1が結合している可能性がレポーターアッセイで示された。これらの結果からSOHLH1/SOHLH2/SP1 コンプレックスがE-box 配列を介してSohlh1遺伝子の転写を促進することを示唆している。今後、これらの転写因子が実際にin vivoでSohlh1 promoter に結合しているかどうかを明らかにする必要があろう。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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