2012 Fiscal Year Annual Research Report
血管平滑筋の形質変換における電位依存性カルシウムチャネルの役割
Project/Area Number |
22590210
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
砂川 昌範 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70325835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 正之 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30273965)
中村 真理子 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40180400)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 形質変換 / カルシウムチャネル / 血管平滑筋細胞 / 細胞増殖 |
Research Abstract |
研究の目的 細胞周期進行には細胞外からのCa2+流入が不可欠である。血管平滑筋の形質変換誘導、すなわち細胞周期進行を決定するうえで電位依存性Ca2+チャネルを介するCa2+流入が重要である。また、Ca2+流入量の時間的空間的変化を決定するのはCa2+チャネルのスプライスバリアントの種類とその発現割合であると予想される。平成24年度では、PDGFまたはbound thrombinにより誘導された合成型VSMCおよび収縮型VSMCを用いて、各形質で発現する電位依存性Ca2+チャネル(CaV1.2およびCaV3.2)の種類と割合を決定し、形質変換に伴うスプライシング調節の有無について検討することを目的とした。 研究結果 1)収縮型および合成型の培養血管平滑筋細胞の誘導条件を決定。2)各種Ca2+チャネルに対するsiRNAを作製した。培養血管平滑筋細胞へのsiRNA効果が不充分であるため再度作製が必要であり、形質変換評価の規準を見直している。3)各培養血管平滑筋細胞よりRNAを抽出し、CaV1.2/CaV3.2の特異的3’UTR配列を含むオリゴdTプライマーによりcDNAライブラリーを作製中である。4)電位依存性カルシウムチャネル電流測定の条件決定。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
各種カルシウムチャネルに対して設計したsiRNAの効果が不充分であるため再度作製が必要であり、現在siRNAを新たに追加作製し培養血管平滑筋細胞を用いて遺伝子発現抑制効果を測定し至適siRNAの作製に努めている。また形質変換評価をこれまでミオシン重鎖アイソフォーム発現の相違により行っていたが、収縮型と合成型の判定が困難のばあいもあるため形質変換の判定方法を見直す必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
各種カルシウムチャネルに対するsiRNA効果の効率をあげるために以下の方法を試みる。 1)エレクトロポレーション、リポフェクション、マグネトフェクションなどの遺伝子導入方法の再検討を行う。 2)培養血管平滑筋細胞の培養条件の相違による遺伝子導入効率を検討する。 3)各種カルシウムチャネル遺伝子配列に対するランダムなsiRNAを複数作製し、それらを混和後培養血管平滑筋細胞に導入し、発現抑制効果が高まるかを検討する。
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