2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590218
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
岡田 誠剛 関西医科大学, 医学部, 講師 (40334677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 博子 関西医科大学, 医学部, 教授 (10181736)
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Keywords | K+チャネル / 分解 / 蛍光タンパク |
Research Abstract |
前年度までに、神経細胞やHEK293細胞で、内向き整流性K+チャネル(Kir2.1)の発現が過剰になると、同タンパク分解の亢進を示唆するデータを得た。この分解調節を検討するため、他タンパクや、in vivoに応用可能な、2つの方法を開発した。特異的な蛍光色素でパルス・チェイス実験が可能なSNAP-tag、及び、蛍光がゆっくり緑→赤に変わる蛍光タイマー(FT)とKirの融合タンパクを、293T細胞に発現させ、SNAPはパルス・チェイスで、FTは蛍光の緑/赤比を指標にして、分解速度の変化を検出できることを明らかにし、Kir2.1の過剰発現による分解の亢進を明らかにしてきてた。平成23年度は、過剰発現による分解亢進が、電流量の増加によって引き起こされことを、野生型と比較して外向き電流が大きいKir2.1の変異体E224Gを用いて検討し、分解速度が野生型より速いことから、タンパク量ではなく、電流量に依存して分解亢進がおこると結論した。また細胞あたりのSNAP蛍光の減少が、細胞分裂によるものではないことを、電気泳動および蛍光イメージングで確認した。次に、in situ、及びin vivoでタンパク分解速度の変化を検出するために、SNAP-Kir2.1、FT-Kir2.1を発現するウイルスベクターを作製した。これらのウイルスベクターを、海馬スライス培養、幼若ラット海馬に注入し、蛍光観察した。しかし、発現レベルがin vitroと比較して低いこと、(恐らくFTドメインの重合のために惹起された)細胞毒性のため、十分な検討が困難であった。そこで今年度は、内在性の発現量が多く、大量の発現が期待されるCaMKIIと、重合せずに単体で蛍光を発するmonomeric-FTとの融合タンパク発現ウイルスベクターを作製し、in vivoでのタンパク分解の検討を継続する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
情実の通り、ウイルスベクターでは、発現レベルが低い、毒性が認められたことから、計画より、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
in situ、in vivoでの発現を成功させるために、発現ベクターの変更、Kir2.1以外のタンパクと蛍光タンパクを融合させることを試みる。
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Research Products
(2 results)