2012 Fiscal Year Annual Research Report
t-PA/t-PAR系による血管修復・再生機能の解析とその応用
Project/Area Number |
22590219
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
松尾 理 近畿大学, 医学部, その他 (40030879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 清孝 近畿大学, 医学部, 講師 (20185432)
上嶋 繁 近畿大学, 農学部, 教授 (30193791)
河尾 直之 近畿大学, 医学部, 助教 (70388510)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | t-PA受容体 / t-PA / 血管内皮細胞 / 組織修復 / 血管 / 蛋白分解活性 / 線溶系 / 血管内皮細胞 |
Research Abstract |
tissue-type plasminogen activator (t-PA)の受容体 (t-PAR)は、我々がその存在を血管内皮細胞から単離し明らかにした蛋白である。本研究は、t-PAR強制高発現血管内皮細胞と血管平滑筋細胞を用いて、それらの細胞におけるt-PA/t-PAR系の機能を解析し、さらに組織再生過程でのその役割の解明を目的としている。 平成24年度は、血管内皮細胞の遊走・侵潤能についてt-PA/t-PAR系の役割について検討した。細胞の遊走・侵潤能は、24穴プレートの下層に1型コラーゲンをゲル化させ、そこと接する上層チャンバー内に細胞を播種し、培養後、下層のゲル内に遊走・侵潤した細胞を顕微鏡下で評価する新たな方法を開発した。下層の1-a型コラーゲン内へのt-PAR強制高発現血管内皮細胞の遊走・侵潤能は、対照の細胞に比べ高かった。また、1-c型コラーゲンを用いた場合、血管内皮細胞は、ゲル内で管状形成を示した。t-PAR強制高発現血管内皮細の管状形成は、対照の細胞に比べ多く認められた。さらに、t-PAR強制高発現血管内皮細の遊走・侵潤能と環状形成能は、培養液内へのt-PAの添加により亢進した。 以上の結果より、血管内皮細胞のt-PA/t-PAR系は、細胞の遊走・侵潤能および管状形成能に重要な役割を果たすことが示唆された。また、昨年度までに報告した血管内皮細胞と血管平滑筋細胞でのt-PA/t-PAR系による蛋白分解活性亢進と細胞増殖促進の作用とを考え併せると、各細胞膜上でのt-PA/t-PAR系による蛋白分解活性の亢進が、組織修復・再生過程における血管新生・再構築を誘導すると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] A smoll molecule inhibitor to plasminogen activator inhibitor 1 inhibits macrophage migration.2013
Author(s)
Ichimura A, Matsumoto S, Suzuki S, Dan T, Yamaki S, Sato Y, Kiyomoto H, Ishii N, Okada K, Matsuo O, Hou FF, Vaughan DE, van Ypersele de Strihou S, Miyata T.
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Journal Title
Arterioscler Thromb Vasc Biol.
Volume: 33
Pages: 935-942
DOI
Peer Reviewed
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