2011 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖転移酵素遺伝子群と視交叉上核における概日リズム発現変動について
Project/Area Number |
22590232
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
西郷 和真 近畿大学, 医学部, 講師 (50319688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠 進 近畿大学, 医学部, 教授 (90195438)
重吉 康史 近畿大学, 医学部, 教授 (20275192)
早坂 直人 近畿大学, 医学部, 講師 (80368290)
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Keywords | シアル酸転移酵素 / ST8Sia VI / 視交叉上核(SCN) / 概日リズム / α-2,8-sialyltransferase 8 / ST8Sia II |
Research Abstract |
我々記述のようにシアル酸転移酵素ST8SiaVI遺伝子の発現が視交叉上核SCN,海馬HCに特異的かつ限局的に発現しており糖鎖関連遺伝子のST8SiaVI遺伝子が概日リズムと関連していることは明暗条件(ZT)で飼育したマウスで、遺伝子発現に周期性があることをすでに見いだしていた。しかし、恒暗条件下で飼育したマウスでのST8SiaVI遺伝子が概日リズムと関連していることは不明であったため、その結果を得るために、恒暗条件下(CT)で飼育したマウスのST8SiaVI遺伝子発現の解析を行い、ZT条件下と同様に概日リズムと関連していることを本年度に発見した。 また、その光刺激に対してもその反応性は上昇していた。 また、シアル酸転移酵素ST8SiaVI遺伝子のファミリー遺伝子α-2,8-sialyltransferase8b(ST8SiaII/STX)遺伝子のもSCNで振動している可能性をGene Chipで見出しているため、ST8SiaII/STX遺伝子のノックアウトマウスをジャクソン研究所より供給を受け、繁殖、凍結卵の作成した。現在、そのマウスのでは、脳室の拡大を認めた。既報告では、オープンフィールド検査(四角く区切った約1メール四方のマス目の中でのマウスの行動を観察)を解析することにより、精神的な行動異常を感知されるとされているが、飼育しているゲージ内では、徴候はみられない。また発育に関しては、特に異常を言われていないが、当施設で繁殖中のマウスでは、その発育に異常を来している可能性がある。 特にST8SiaII/STX遺伝子は少数例で、その遺伝子多型と統合失調症との関連が示唆されているため、ヒトDNAにおけるこれら、遺伝子との関連性を解析するためのSNP解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年から実験研究において、恒暗条件下で飼育したマウスでのST8SiaVI遺伝子が概日リズムと関連していることは不明であったため、その結果を得るために、恒暗条件下(CT)で飼育したマウスのST8SiaVI遺伝子発現の解析を行い、ZT条件下と同様に概日リズムと関連していることを23年度に発見した。現在のそのデータ解析がおおむね終了し論文化している所である。またα-2,8-sialyltransferase8b(ST8SiaII/STX)遺伝子ノックアウトマウス解析でも、従来から知られている表現型以外にも珍しい表現型を示したマウスを解析中であることから、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、α-2,8-sialyltransferase8b(ST8SiaII/STX)遺伝子ノックアウトマウス解析でも、従来から知られている表現型以外にも珍しい表現型を示したマウスを解析中ある。このマウスでは、認知症の原因の一つである正常圧水頭症に関連した表現型を示し、この異常が概日リズムと関連している可能性があることを明らかにすることは、非常にインパクトのある研究と考えられる。
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Research Products
(3 results)