2012 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス下での、神経ペプチドW、Bの自律神経機能調節機構の解明
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22590236
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
入鹿山 容子 筑波大学, 分子行動科学研究コア, 研究員 (90312834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村越 伸行 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80447218)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 生理活性 / ストレス / 循環器・高血圧 |
Research Abstract |
本研究では、新規神経ペプチドW,B(NPW、NPB)、その受容体であるNeuropeptideB/Wreceptor(NPB/WR1)の、ストレス下での自律神経機能調節における役割について、NPB/WR1欠損マウスを用いて解析した。 NPB/WR1は扁桃体に存在することから、不安や恐怖といった感情を、行動や自律神経系の反応と結びつける扁桃体から脳幹、視床下部への出力系(CRH系など)に対して、NPW、受容体であるNPB/WR1系が抑制性の役割を担っていると推測される。NPB/WR1欠損マウスは野生型マウスと比較して、尿中カテコールアミン量が増加し、心肥大程度が亢進していた。さらにアンジオテンシンII投与による心肥大病態モデルを作成した場合においても、NPB/WR1欠損マウスは、野生型マウスと比較して有意に心肥大が悪化した。急性ストレス下でのNPW-NPB/WR1系の役割を解明するため、ストレス負荷モデルを作成し、テレメトリーシステムを用いて、心拍数、行動量、体温を観察しながらNPB/WR1欠損マウス、野生型マウスにintruder(侵入者、C57/BL6Jマウス)を30分間接触させ、内分泌系のホメオスタシスの撹乱を行った後、それらのパラメータの変化を比較した結果、野生型と比較してNPB/WR1欠損マウスは、心拍数の定常状態への回復が非常に遅いということが判明した。 今年度は、さらにテレメトリーによる血圧の測定からR波間隔の周波数解析を行った結果、NPB/WR1欠損マウスではR波間隔が短い傾向が観察され、間接的に交感神経系が有意な状態にあることが判明した。また、今年度は、麻酔下でマウスの腎血管支配の交感神経を単離して、交感神経活動を直接測定する方法を確立したが、NPB/WR1欠損マウスを用いた解析まではできなかった。 今後、このマウスの交感神経活動を測定していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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