2012 Fiscal Year Annual Research Report
サル細胞を用いた血液脳関門(BBB)in vitro再構成モデルの開発
Project/Area Number |
22590243
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
丹羽 正美 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (20136641)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | サル血液脳関門 / 血液脳関門再構成モデル / サル脳毛細血管内皮細胞 / 脳ペリサイト / アストロサイト / 薬物脳内移行性 / タイトジャンクション / ラット血液脳関門 |
Research Abstract |
サル型in vitro BBB再構成モデル(BBBキット)の機能検定と薬物の脳内移行性検定を行った。機能は、既に確立されているタイトジャンクソン機能(経内皮膜電気抵抗TEER)、タイトジャンクションタンパク質、トランスポーターなどのBBB特異的タンパク質の発現などで検定した。BBBキットとして良好なサル型in vitro BBB再現系が構築できた事が確認できた。P-糖タンパクに関与する薬物ではサル型BBBキットでより高値なPappが得られたことから、P-糖タンパクのタンパク発現が齧歯類とヒトでは異なる事が明らかになった。 さらに、個別病態特異的プローベを用いて病態環境下におけるBBB機能障害モデルとしても有用であることを確認した。遅発性神経細胞死(虚血再灌流障害)では、93% N2, 5% CO2, 2% O2 インキュベーターとインキュベーター中でガス交換をした培養液を用いて作成した虚血環境を作り(低酸素キットAnaerocult)、95% air-5% CO2 に変換して再潅流条件を作ることが可能であった。アミロイドβ1-40 および -β1-43 を作用させて、脳内アミロイドβ1-40 および -β1-43 のクリアンランスに関与しているBBB内皮細胞に発現したLDL受容体関連タンパク(LRP)を解析することでAlzheimer病BBB障害モデルを作成できた。放射性標識(125I)および蛍光標識amyloid-ß (1-40)と125I-後期糖化反応生成物(advanced glycation endoproduct, AGE)-BSA を利用してRAGEなど糖尿病関連病態としても解析できる。また、BBBキットの機能的な精度を確保したままBBBを構成する3種類の細胞を立体培養装置内で凍結保存する方法を確立し、検査キットとしての利便性を飛躍的に亢進させた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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