2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590262
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
藤井 順逸 山形大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00222258)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 小胞体ストレス / レドックス調節 / 活性酸素シグナル / アポトーシス / シャペロン |
Research Abstract |
Peroxiredoxin 4 (Prdx4)は、Ero1と連携して小胞体内で新規合成蛋白質の酸化的折り畳みに関わることが知られている。英国ケンブリッジ大学のRon教授はαとβの二つのEro1遺伝子の欠損マウスを有することから、申請者らの作製したPrdx4との多重欠損マウスを作製して解析した。両遺伝子を欠くマウスではアスコルビン酸(ビタミンC)の欠乏が起こり、コラーゲンの成熟異常による壊血病となることが分かった。Prdx4の欠損により小胞体に過酸化水素が蓄積し、それが酸化ストレスをもたらす。Ero1の欠損によりシステイン(Cys)のSH基に酸化的架僑が起こらず、さらにPrdx4欠損による酸化ストレスが負荷されるとCys-SHはスルフェン酸(Cys-SOH)に酸化される。アスコルビン酸はCys-SOHの還元に使われて消費され、Prdx4とEro1がともに欠損すると極めて大量のアスコルビン酸が消費される。その結果、プロコラーゲンの成熟に必要なアスコルビン酸が枯渇してコラーゲンの形成障害による壊血病の病態を示した。申請者はまた、superoxideを消去するSOD1を欠損するマウスの胚性線維芽細胞(MEF)を解析し、SOD1欠損MEFは細胞死や老化を起こしやすいことを明らかにした。さらにPrdxとSOD1を二重に欠損するマウスを作製したところ、出生率が極めて低いうえに、生まれても多くの個体が成獣となる前に死亡することが分かった。その際に肝臓の障害が顕著なことから、小胞体ストレス時に増加するProtein Disulfide Isoearase (PDI)やBipの発現量を調べたところ、いずれも発現亢進していることから、この肝臓障害の原因として小胞体ストレスが関わることが分かった。組織学的検討を行ったところ、小胞体やミトコンドリアに異常が認められている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(24 results)