2012 Fiscal Year Annual Research Report
消化管粘膜上皮細胞に特異的なチロシンホスファターゼSAP-1の生理機能の解析
Project/Area Number |
22590265
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
村田 陽二 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60400735)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | チロシンホスファターゼ / 大腸炎 / 上皮細胞 / 免疫応答 / サイトカイン |
Research Abstract |
本研究計画では前年度に得られ研究成果をもとに、以下の解析を行った。 1. SAP-1の脱チロシンリン酸化基質p100の機能解析 研究代表者はp100がケモカイン産生に関与することを見出していたことから、p100を介したケモカイン産生に関与する下流シグナル分子についてシグナル分子の阻害剤を用いた解析を進めた。その結果、Srcファミリーキナーゼ、Sykチロシンキナーゼ、NF-kBおよびMAPKsが下流シグナル分子として機能していることが示唆された。さらに、このp100の機能には、カルボキシル末端側の2つのチロシン残基のリン酸化とp100とSykとの直接的な結合が重要であることが示唆された。また、p100を過剰発現した上皮細胞および繊維芽細胞が、抗p100抗体でコートされたビーズに対する貪食能を示し、その貪食活性にはSrcチロシンキナーゼ、Sykが関与することが示唆された。 2. p100トランスジェニックおよびノックアウトマウスの作製と解析 p100の個体レベルにおける生理機能ならびにp100が腸炎の病態形成に関与するかについて解析を行なう目的で、p100を腸上皮細胞特異的に過剰発現するp100トランスジェニックマウスの作製およびp100ノックアウトマウスの作製を更に進めた。その結果、p100のトランスジェニックマウスについては、3ラインのトランスジーンを有するマウスを得ることができた。さらに、腸上皮特異的にp100を高発現させるために、villin-Creマウスとの交配を進め、腸上皮細胞におけるp100の発現量の解析を進めるに至った。一方、p100ノックアウトマウスについては、p100遺伝子ヘテロ欠損ES細胞の樹立、キメラマウスの作製を終え、p100遺伝子破壊マウスが得られ、腸管免疫へのp100遺伝子欠損の影響について検討を進めるに至った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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