2010 Fiscal Year Annual Research Report
エンハンセオソーム解析を通じたライディッヒ細胞の分化・機能発現機構の解明
Project/Area Number |
22590273
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
馬場 崇 九州大学, 大学院・医学研究院, 学術研究員 (40435524)
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Keywords | エンハンサー / 転写制御 / クロマチン免疫沈降 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
1.ライディッヒ細胞を分取するためのトランスジェニックマウス系統の作出;ライディッヒ細胞におけるAd4BP/SF-1遺伝子座のクロマチン構造を明らかにするためには、クロマチン免疫沈降法に供するための純粋なライディッヒ細胞を生体内から分取する必要がある。ライディッヒ細胞は、他の細胞(セルトリ細胞、生殖細胞等)とともに組織(精巣)を形成しているため、その分取には工夫が必要である。申請者は、ライディッヒ細胞を含む全てのステロイド産生細胞で発現するStAR遺伝子に着目し、この遺伝子の発現制御下でEGFPを発現させるトランスジェニックマウス(StAR-EGFP)を作製し、ステロイド産生細胞を標識する方法を試みた。しかしながら、本トランスジェニックマウスのEGFP発現強度は比較的弱く、セルソーターを用いた細胞分取には適さなかった。そこで、StAR遺伝子の発現制御下でCREリコンビナーゼを発現するトランスジェニックマウスを作製し、CAG-loxP-EGFP-loxPマウスと交配することにより、ライディッヒ細胞にEGFPの発現を強く誘導するトランスジェニックマウス系統を作出した。 2.クロマチン免疫沈降によるAd4BP/SF-1遺伝子のライディッヒ細胞特異的エンハンサー候補領域の同定;エンハンサーの目印を認識する抗体を用いたクロマチン免疫沈降により、Ad4BP/SF-1遺伝子のエンハンサー候補領域の同定を行った。StAR-EGFPトランスジェニックマウスより純粋なライディッヒ細胞を分取する計画が遅れているため、ライディッヒ細胞は代替法としてPercoll密度勾配遠心法により調製した。この方法で調製した細胞の純度はおよそ80%程度であったが、予備的なデータを得ることが出来た。
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