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2011 Fiscal Year Annual Research Report

エンハンセオソーム解析を通じたライディッヒ細胞の分化・機能発現機構の解明

Research Project

Project/Area Number 22590273
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

馬場 崇  九州大学, 大学院・医学研究院, 助教 (40435524)

Keywordsエンハンサー / 転写制御 / クロマチン免疫沈降 / 転写複合体
Research Abstract

ライディッヒ細胞の単離・培養法の確立;ライディッヒ細胞特異的にGFPを発現する複数のトランスジェニックマウスの作出を行い、GFP陽性細胞(ライディッヒ細胞)のセルソーターによる分取を試みた。その結果、GFPはライディッヒ細胞に特異的に発現するものの、その蛍光強度はセルソーターによる細胞分取には不十分であった。そこで、精巣を構成する全ての細胞から密度勾配遠心によりライディッヒ細胞のみを単離する方法の確立を試みた。その結果、90%以上の純度でライディッヒ細胞を単離し、その性質を保ったまま培養することに成功した。
クロマチン免疫沈降法によるAd4BP/SF-1遺伝子のライディッヒ細胞特異的エンハンサーの同定;上記の方法で単離したライディッヒ細胞を用いて、全ゲノムレベルでのエンハンサーの同定を行った。エンハンサーの同定は、エンハンサーの目印となるヒストン修飾・ヒストンバリアント等を認識する抗体を用いたChIP-Sequenceにより行った。これまでに、いずれもエンハンサーのマークとして報告されているH3K4mel,H3K27Ac,H2A.Z,およびAd4BP/SF-1の抗体を用いたChIP-Sequenceを行い、Ad4BP/SF-1遺伝子内のライディッヒ細胞特異的エンハンサーの候補領域を明らかにした。
エンハンセオソームの固定;ライディッヒ細胞におけるAd4BP/SF-1遺伝子の発現は、Ad4BP/SF-1が自身の遺伝子領域内のエンハンサーに結合することにより制御されている可能性が示唆された。そこで、Ad4BP/SF-1を足場として形成される複合体の精製を行ったところ、いくつかの興味深い複合体が得られた.Ad4BP/SF-1は細胞外からのさまざまな刺激に応答して機能することが知られているが、Ad4BP/SF-1複合体の構成因子も刺激に応答して変化することが明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実験材料となる高純度のライディッヒ細胞の単離・培養に成功した。この細胞から調製したクロマチンを用いてChIP-Sequenceを行うことにより、ライディッヒ細胞特異的エンハンサーの候補を同定した.さらにAd4BP/SF-1遺伝子内に存在するライディッヒ細胞特異的エンハンサーにはAd4BP/SF-1自身が結合しその活性を制御する可能性を示唆するデータが得られた。このように、本研究は研究計画に従いおおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

Ad4BP/SF-1遺伝子のライディッヒ細胞特異的エンハンサーの機能解析;これまでにAd4BP/SF-1遺伝子内にエンハンサー候補領域を同定した。そこで、この領域がたしかに機能を持つことをトランスジェニックマウスを用いたin vivoの解析で明らかにする。
エンハンセオソームの構成因子の同定;昨年度までの研究で、ライディッヒ細胞特異的エンハンサーに結合すると考えられる複合体の精製を行うことが出来た。今年度は複合体の構成因子を全て明らかにすることにより、複合体の実体、およびその機能発現機構の解明を目指す。

  • Research Products

    (5 results)

All 2012 2011 Other

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (2 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] Identification of an enhancer in the Ad4BP/SF-1 gene specific for fetal Leydig cells2012

    • Author(s)
      Shima Y, Miyabayashi K, Baba T, Otake H, Oka S, Zubair M, Morohashi K
    • Journal Title

      Endocrinology

      Volume: 153 Pages: 417-425

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Cbx2, a polycomb group gene, is required for Sry gene expression in mice2012

    • Author(s)
      Katoh-Fukui Y, Miyabayashi K, Komatsu T, Owaki A, Baba T, Shima Y, Kidokoro T, Kanai Y, Schedl A, Wilhelm D, Koopman P, Okuno Y, Morohashi K
    • Journal Title

      Endocrinology

      Volume: 153 Pages: 913-924

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Identification of Ad4BP/SF-1 target genes by ChIP-Seq in Y-1 adrenocortical cells2011

    • Author(s)
      馬場崇、大竹博之、宮林香奈子、嶋雄一、佐藤哲也、木村宏、大川恭行、須山幹太、諸橋憲一郎
    • Organizer
      第34回日本分子生物学会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜
    • Year and Date
      2011-12-16
  • [Presentation] RNA-SeqおよびChIP-Seq法によるAd4BP/SF-1標的遺伝子の同定2011

    • Author(s)
      馬場崇、大竹博之、宮林香奈子、嶋雄一、佐藤哲也、木村宏、大川恭行、須山幹太、諸橋憲一郎
    • Organizer
      第4回性差生物医学研究会
    • Place of Presentation
      山口大学医学部霜仁会館
    • Year and Date
      2011-11-21
  • [Remarks]

    • URL

      http://www.med.kyushu-u.ac.jp/seisaseibutu/project.html

URL: 

Published: 2013-06-26  

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