2010 Fiscal Year Annual Research Report
DNA複製に関与するヒストンアセチラーゼHbo1の機能解析
Project/Area Number |
22590276
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
飯塚 眞由 帝京大学, 医学部, 准教授 (20232118)
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Keywords | クロマチン / ヒストン / アセチル化 / DNA複製 |
Research Abstract |
DNA複製に関与するヒストンアセテル化酵素Hbo1の発現を、レンチウイルスを用いて誘導性に抑制する系の構築を平成22年度の目標とした。Block-iT Inducible H1 Lentiviral RNAi System(インビトロジェン)を購入し、ヒトHbo1 cDNA非翻訳領域から、発現抑制のためのオリゴヌクレオチドを選択し、pLenti4/BLOCK-iT-DESTとの組換えを起こさせた後、大腸菌を形質転換した。得られた組換えプラスミドpLenti4/BLOCK-iT-Hbo1とViraPower Packaging Mixとをウイルス産生細胞である293FT細胞にトランスフェクトし、レンチウイルスを回収しウイルス価を測定する。並行して、MCF-7細胞に、Tetレプレッサー発現用ベクターpLenti6/TRをトランスフェクトし、Blasticidine耐性細胞を選択し、受容細胞(MCF-7-Rex)として使用した。MCF-7-Rex細胞にレンチウイルスを感染させ、BlastlcidineおよびZeocine存在下で培養した。約30個のコロニーを単離し、テトラサイクリン依存性に、Hbo1の発現抑制がかかるかどうか調べたがどれもHbo1の発現抑制がかからなかった。レンチウイルスが宿主のゲノムに入りこむのに転写活性の高い領域に組み込まれるため、RNAポリメラーゼIIの転写と、かたやsiRNAを発現するためのRNAポリメラーゼIIIの転写とが拮抗するため、siRNAの発現が抑制されるのではないかと推定した。レンチの系を放棄し、平成23年2月からHbo1のドミナントネガティブ変異タンパク質を誘導性に発現する系の構築に努力を傾けることにした。現在Tetリプレッサーを発現するMCF-7細胞のクローンを60個獲得して解析中である。
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