2012 Fiscal Year Annual Research Report
選択的オートファジーによる細胞内クリアランスの制御
Project/Area Number |
22590293
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
一村 義信 公益財団法人東京都医学総合研究所, 生体分子先端研究分野, 主席研究員 (80400993)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | オートファジー / 選択的オートファジー |
Research Abstract |
LC3は酵母Atg8の動物ホモログであり、オートファゴソーム膜に局在し、p62と直接相互作用することでオートファジーによるp62の選択分解を可能にしている。Atg8の動物ホモログにはLC3A,LC3B,LC3C,GABARAP,GABARAPL1,GABARAPL2(GATE-16)が存在し、アミノ酸の相同性からLC3とGABARAPの2つのサブファミリーに分類される。すでにHEK293TのAtg8ホモログはLC3B, GABARAP, GABARAPL1,GABARAPL2が発現していることがウェスタンブロットで示されていたが、今回、デジタルPCRによる絶対定量でも立証した。siRNAを用いた解析では、HEK293TのLC3Bをノックダウンすることでp62の分解が強く阻害がされる。また、蛍光免疫染色による局在解析では、p62凝集体の大部分にLC3Bが共局在する一方、GABARAP familyタンパクの共局在は一部である。GABARAPと比較してLC3とp62の間の親和性の高さは、立体構造モデリングやカロリーメーターでの結合解析、およびプルダウンアッセイの結果でも示されている。以上から、恒常的なオートファジーを介したp62の代謝では、主にLC3がp62をオートファゴソームへ繋ぎ止めるアダプターもしくはレセプターの役割を担うと結論された。LC3B, GABARAP, GATE-16のPull downで、p62はLC3Bとの強く結合することが見られたが、これとは逆に、GABARAPファミリーと特異的に結合するタンパク質も複数見出された。さらに今回、この結合特異性がLC3とGABARAPファミリーの一部のアミノ酸の違いで支配されていることも、アミノ酸置換変異体の解析から明らかにされた。今後、LC3あるいはGABARAPとの結合特異性の生理的意義の解明を進めていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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