2012 Fiscal Year Annual Research Report
心筋カルシウム制御タンパク質及びイオンチャネルにおける糖鎖機能の解明
Project/Area Number |
22590297
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
朝日 通雄 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10397614)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 糖鎖 / 循環器・高血圧 / 糖尿病 |
Research Abstract |
糖鎖はタンパク質の主要な翻訳後修飾分子の一つであり、様々なタンパク質の機能を制御している。糖鎖にはN型糖鎖とO型糖鎖があるが、O型糖鎖の中で、O-GlcNAcという糖鎖による修飾に関する研究を行った。 O-GlcNAcという糖鎖については、近年、セリン、スレオニンキナーゼのリン酸化部位に競合して、さまざまなタンパク質を修飾することから、細胞内シグナル伝達に重要な役割を演じていることが報告されている。心臓の機能は、様々なタンパク質のリン酸化で制御されているので、そのリン酸化にO-GlcNAcが影響しているとすると、O-GlcNAcが心機能の新たな調節因子ということも考えられたため、本研究ではカルシウムシグナルタンパク質に焦点を絞りその詳細を検討した。そして、心機能の制御に中心的役割を演じているカルシウムシグナルタンパク質の一つであるホスホランバンがO-GlcNAcによる修飾を受けること、またその修飾がリン酸化を抑制していることを証明した。さらに、ホスホランバンのリン酸化の抑制あるいはO-GlcNAc化そのものにより、心機能が低下している可能性が示唆され、糖尿病性心筋症の1つのメカニズムと考えられた。現在、ホスホランバンノックアウトマウスを入手し、O-GlcNAc転移酵素(OGT)マウスとの交配によりin vivoにおいて検証し、データが揃ってきている。その他、心筋に発現しているイオンチャネルやトランスポーターについても解析し、データが出始めている。 O-GlcNAcという糖鎖は、糖尿病、アルツハイマー病などの病態で増加し、それらの病態と深く結びついていると考えられるが、その分子メカニズムはよくわかっていない。本研究は、その病態の分子メカニズムを解明しそれらの治療の基礎研究という点で意義がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] CXC-chemokine receptor 4 antagonist AMD3100 promotes cardiac functional recovery after ischemia/reperfusion injury via endothelial nitric oxide synthase-dependent mechanism.2013
Author(s)
Jujo K, Sekiguchi H, Klyachko E, Misener S, Tanaka T, Tongers J, Roncalli J, Renault MA, Thorne T, Ito A, Clarke T, Kamide C, Tsurumi Y, Hagiwara N, Qin G, Asahi M, Losordo DW
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Journal Title
Circulation
Volume: 127(1)
Pages: 63-73
Peer Reviewed
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