2011 Fiscal Year Annual Research Report
ファブリー病に対する遺伝子治療:ミニブタを用いた検討
Project/Area Number |
22590303
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
竹中 俊宏 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特任准教授 (70363645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 公嗣 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特任助教 (90448580)
吉満 誠 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特任助教 (70404530)
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Keywords | 遺伝子治療 / Fabry病 / 心Fabry病 |
Research Abstract |
本研究の目的は、Fabry病・心Fabry病に対するレンチウイルスベクターを用いた遺伝子治療法の長期にわたる安全性・有用性を、ミニブタを用いた大型動物モデルで評価することであり、その実施計画の概要は次の如くである。(1)ミニブタ骨髄等より単核細胞を採取、CD34陽性細胞を分離。(2)分離したCD34陽性細胞に、レンチウイルスベクターを用いてalpha-galactosidase A (alpha-gal)遺伝子を導入。(3)alpha-gal遺伝子を導入したCD34陽性細胞を、ミニブタに対し自家移植。(4)自家移植を受けたミニブタで、遺伝子導入効果・治療効果・安全性の検討を行う。このうち、平成23年度は以下の研究を行った。 1)ミニブタ単核細胞採取法の確立:本研究では、CD34陽性細胞を遺伝子治療の標的細胞としており、治療に必要な量のCD34陽性細胞を得るためには、5x10^9の骨髄単核細胞を採取する必要がある。このような大規模な採取に向けて、骨髄単核細胞を分割して採取する方法を試みたが、十分量の採取は困難であった。このため、末梢血単核細胞由来のCD34陽性細胞の採取に向けた試みを行った。末梢血CD34陽性細胞を増加させるため、G-CSF投与後に末梢血単核細胞を採取する方法を試みており、今後も継続して検討する。2)抗ミニブタCD34抗体の作製:本研究では、単核細胞から抗ミニブタCD34抗体を用いCD34陽性細胞を分離する。抗ミニブタCD34抗体は入手困難なため、ペプチド抗原を用いた抗ミニブタCD34抗体作製の試みを継続中である。一方、ミニブタ骨髄間葉系細胞からRNAを抽出、CD34 cDNAをクローニングし蛋白精製後、抗原としてマウスへの免疫を行う方法の検討も開始した。3)CD34陽性細胞への治療遺伝子の導入:レンチベクターを用いて単核細胞への治療遺伝子導入を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、ミニブタCD34陽性細胞を遺伝子治療の標的細胞としており、まず骨髄単核細胞を採取し、抗ミニブタCD34抗体を用いてCD34陽性細胞を分離する計画であったが、十分な量の骨髄単核細胞の採取が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究での遺伝子治療標的細胞であるミニブタCD34陽性細胞を、骨髄単核細胞のみならす末梢血単核細胞も用いて分離する。末梢血CD34陽性細胞を増加させるために、G-CSF投与後に末梢血単核細胞を採取する方法を試みている。また、抗ミニブタCD34モノクローナル抗体の作製に関し、これまでペプチド抗原を用いた抗ミニブタCD34抗体作製の試みを継続中である。この方法での作製が困難な可能性も否定し得ないため、ミニブタ骨髄間葉系細胞からRNAを抽出、CD34cDNAをクローニングし蛋白精製後、抗原としてマウスへの免疫を行う方法も試みる。
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Research Products
(1 results)