2012 Fiscal Year Annual Research Report
日本人の大腸癌発生・進展への女性ホルモンの関与―エストロゲンは善玉か?悪玉か?-
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22590328
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Research Institution | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
Principal Investigator |
本間 尚子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (70321875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹野 公伸 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50187142)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 大腸癌 / エストロゲン / イソフラボン / body mass index / 閉経後女性 / 結腸癌 |
Research Abstract |
日本人大腸癌とエストロゲンの関係を明らかにする目的で、日本人の人体材料を用い、エストロゲンに関連した多方面からの解析を行ってきた。 これまで東京都健康長寿医療センターの高齢者剖検例の解析から、女性の大腸癌とestrogen receptor-β遺伝子(ESR2) CA repeat多型の関係が示唆された。短鎖を持つことが大腸癌リスクを高めていたが、欧米の閉経後女性では、長鎖がリスク因子という逆の報告がなされており、これまでの我々の結果が、高齢女性の特徴、日本人女性の特徴、どちらを示しているのか、明らかにする必要があった。そのため、通常年齢層の大規模な日本人大腸癌case-control群につき、これまでと同様の検討を行うことを計画した。 74歳以下の大腸癌case-control群である“福岡大腸癌研究”を対象とした。大腸癌症例約700例、対照約800例につき、ESR2 CA repeat多型の解析を行い、性・年齢・部位(結腸/直腸)別の大腸癌リスクとの関係を検討した。閉経後女性結腸癌では、長鎖がリスクという欧米と同様の結果が示され、上記の高齢者剖検例の結果は高齢女性に特徴的なものであることが判明した。直腸、男性、閉経前女性では、ESR2 CA repeat多型と大腸癌リスクの関係は認められなかった。また、イソフラボン摂取量、body mass index(BMI)(両者ともエストロゲンに関連する)が、ESR2 CA repeatと大腸癌リスクの関係に及ぼす影響についても検討したところ、短鎖を有する閉経後女性ではイソフラボン摂取による結腸癌予防効果が高いことがわかった。低BMI閉経後女性では、ESR2 CA repeat多型による結腸癌リスクの差が顕著だった。(共同研究者:九州大学・古野純典教授、山本健准教授、大中佳三講師他)
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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