2012 Fiscal Year Annual Research Report
ジスルフィド結合を介したタイト結合形成メカニズムの解明
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22590336
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
田中 敏 札幌医科大学, 医学部, 講師 (30374250)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | タイト結合 / ジスルフィド結合 / thioredoxin / redox / 酸化ストレス |
Research Abstract |
タイト結合膜蛋白(Occludin、claudin、Tricellulin、JAM)発現後の蛋白折り畳み、修飾、細胞膜への移動、タイト結合の形成のメカニズムは解明されていない。本研究ではジスルフィド結合に着目し、正常状態や病的状態でのタイト結合膜蛋白のジスルフィド結合の有無、蛋白内の位置決定、存在意義を検討している。平成24年度は以下の実験を行い、結果を得た。 ①酸化ストレスとOccludinの安定性の関連:Occludin-FLAG融合蛋白発現株(野生型および変異型)を低酸素下で培養し、野生型、変異型関係なく還元型Occludinの有意な減少が認められた。②Occludinのシステイン変異と細胞内分布の関連:免疫染色でOccludin-FLAG融合蛋白(野生型とシステイン変異型)の細胞内分布を検討した。Occludinにある7か所のシステインのうち216番目や237番目のシステインを変異させると、有意に細胞質内の集積が増えることが確認でき、細胞膜への輸送に重要であることが示唆された。③Occludinと結合するタイト結合蛋白の検討:共免疫沈降でヒトOccludinはヒトOccludinやヒトTricellulinと少なくとも二量体を形成することが確認された。ただし、Occludin二量体とシステイン変異の関連ははっきりしなかった。また、Tricellulinのシステイン変異体については検討中である。④Occludinのジスルフィド結合を調節するシャペロン蛋白の検出:Occludin-FLAG融合蛋白の野生型およびシステイン変異型を安定発現する細胞株を用い、共免疫沈降、SDS-PAGEを行った。種々の変異型で、野生型では沈降されない蛋白が共沈降された。現在ゲル切り出し片から蛋白同定を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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