2012 Fiscal Year Annual Research Report
HSP27のアセチル化修飾が腫瘍形成能に与える影響の検討
Project/Area Number |
22590337
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
及川 浩樹 岩手医科大学, 医学部, 講師 (50285582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 友之 岩手医科大学, 医学部, 教授 (10199698)
前沢 千早 岩手医科大学, 医学部, 教授 (10326647)
稲葉 亨 岩手医科大学, 医学部, 助教 (60405800)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | HSP27 / β-catenin / 乳癌 |
Research Abstract |
本研究では、乳癌で発現が亢進しているheat shock protein 27 (HSP27)のアセチル化修飾が化学療法への耐性および腫瘍形成能に影響を及ぼすかを明らかにすることを目的としたが、さまざまな検討によりHSP27のアセチル化修飾を明らかにすることができなかった。そこで、悪性腫瘍で腫瘍形成に大きく関与しているβ-cateninとHSP27の関連について検討し、以下の結果を得た。①共焦点レーザー顕微鏡にてβ-cateninとHSP27の細胞内局在を検討すると、いずれも細胞質にびまん性に分布しており、共局在を示していた。②内在性のタンパクに関して免疫沈降により検討すると、β-catenin とHSP27が細胞内で結合している事が確認された。また、小麦発現系でHSP27とβ-cateninをそれぞれ発現させpull down assayを行った実験でも両者の結合がみられた。③乳癌細胞株で、β-cateninとHSP27の発現状態について検討すると、SKBr3を除くすべての細胞株でHSP27とβ-cateninの発現は相関している事が確認された。④HSP27をsiRNAでノックダウンし、β-cateninの経時的な細胞内含有量をすると、HSP27の発現抑制に伴い、β-cateninの細胞内含有量も減少する事が確認された。⑤siRNAでHSP27をノックダウンし、MG132 を添加すると、β-cateninのリン酸化およびユビキチン化が亢進している事が確認された。以上より、HSP27はβ-cateninと細胞質で直接結合し、β-cateninの安定化を助け、これにより細胞内貯留および核移行を促進させ、腫瘍形成に影響を与えている事が窺われた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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