2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590368
|
Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
渡辺 里仁 創価大学, 工学部, 教授 (30129746)
|
Keywords | ウイルス / 脳神経疾患 / 感染症 |
Research Abstract |
1)感染細胞の同定;サイトスピン法で脾臓細胞の感染細胞を同定した。すでに凍結切片およびPCRではSrr7及びA8-V感染初期に脾臓における感染が認められていたが、感染細胞の同定が困難な状態でex vivoでの検索が必要であった。この方法により脾臓のT細胞、B細胞のマーカーを持ったリンパ球のほか単球系の細胞など、検索したすべての細胞種にウイルスの脳内接種後12時間で感染が広がっていることが明らかとなった。また、スライドガラスに貼り付けた髄膜または脳室壁組織での感染細胞の同定を行うための予備実験を行った。脳室壁を構成している細胞群は繊毛を多数持った脳室上衣細胞(ependymal cell;E細胞)のほか、アストログリアのマーカーであるGFAP陽性の神経幹細胞の性質を保有した細胞(B1細胞)が、E細胞を取り囲むようにしてE細胞直下に並び、B1細胞の一部は脳室内面に細胞突起を露出させている。B1細胞が神経再生のニッシェを構成しているほか、神経細胞の維持にも重要な役割を果たしている可能性がある。蛍光抗体法で脳室壁のネスチン陽性の幼若細胞が感染していることを明らかにした。 2)レセプター非依存性感染の検出;ウイルスが病原性を増す変異を起こした際、この変異によってレセプター意費依存性感染能が獲得されたことを明らかにした。 3)ウイルス遺伝子発現系の構築;我々が用いたウイルス株srr7のエンベロープに局在するスパイク蛋白質をコードする遺伝子に変異が入った変異株を分離した。この変異による病原性の変化を確かめた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
全長のウイルス遺伝子の発現系が構築できていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
全長のウイルス遺伝子の発現系が構築できなかった場合、多くの変異ウイルスをクローニングできているため、これらのウイルスの主としてS蛋白コード領域の発現系を用いて実験を進めることにする。
|
Research Products
(7 results)
-
-
-
[Journal Article]2011
Author(s)
Yohei Seki, et al
-
Journal Title
Microbiol Immunol
Volume: 55
Pages: 694-703
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-