2010 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカトリパノソーマ原虫の「動き」に着目した形態形成とアポトシス解析
Project/Area Number |
22590380
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
鈴木 高史 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特任准教授 (70305530)
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Keywords | アフリカトリパノソーマ原虫 / 細胞形態変化 / アポトシス / 動き |
Research Abstract |
アフリカトリパノソーマ原虫の「動き」能力は原虫のライフサイクルの進行、増殖に必須であり、従って、その病原性にも密接に関連する。実際に私は線虫ゲノムとの比較で見いだしたTbUNC119分子とその結合分子Tb119BP(binding protein)を共にノックダウンすると、トリパノソーマ原虫細胞は「動き」の減少、形態異常、増殖停止(アポトシス)を起こすことを見いだしてきた。そこで本年度は、これら両分子のトリパノソーマ原虫細胞の「動き」における役割を詳細に解析することを目的として以下の解析を行った。 1.両分子ノックダウン細胞の経時的なFACS解析により、形態変化、アポトシス誘導、「動き」能力の関連を解析した。その結果、ノックダウン開始2日後から、形態変化が他のphenotypeよりも先んじて出現することがあきらかになった。 2.上記1の結果を受けて、fluid phaseのエンドサイトシスの変化を解析したところ、両分子ノックダウン細胞でfluid phaseのエンドサイトシスが上昇していることが明らかになった(再現性を確認中) 3.Tb119BP分子をbait、アフリカトリパノソーマ原虫cDNAライブラリーをpreyとして、Yeast Two Hybrid解析を行ったところ、新たな相互作用分子候補が見いだされた。免疫沈降法にて相互作用の更なる確認を行っている。
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