2012 Fiscal Year Annual Research Report
蚊における昆虫ウイルス慢性感染が蚊媒介性ウイルスの感染・流行動態に及ぼす影響
Project/Area Number |
22590387
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
伊澤 晴彦 国立感染症研究所, 昆虫医科学部, 室長 (90370965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢辺 京子 国立感染症研究所, 昆虫医科学部, 部長 (10215923)
油田 正夫 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90293779)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ウイルス / 感染症 / 昆虫 / 社会医学 / 生態学 |
Research Abstract |
自然界の蚊は、蚊成体には病徴を示さない昆虫フラビウイルスに高頻度で慢性感染していることから、自然界ではこれら昆虫フラビウイルスと蚊媒介性フラビウイルスとの重複感染が頻繁に起きている可能性が考えられる。本研究では、自然界の蚊における昆虫フラビウイルスの慢性感染状態が、後から重複感染した蚊媒介性フラビウイルスの感染動態や宿主蚊の感染応答にどのような影響を与えるかを解析し、ウイルスの感染増殖や流行動態に及ぼす影響を検討することを目的とした。 本年度は、ヤブカ特異的昆虫フラビウイルスであるAedes flavivirus(AEFV)について、持続感染細胞の作出を試みた。既存の複数のヒトスジシマカ由来細胞系を用いて検討したところ、これらはAEFVの安定的維持が困難であったり、既にAEFVが潜在感染している細胞株であることが分かった。このため、本実験に使用可能な新規培養細胞系の作出を目的として、ヒトスジシマカの初代培養を行った。 一方、イエカ特異的な昆虫フラビウイルスであるCulex flavivirus(CXFV)については、コガタアカイエカ雌成虫に接種し、これを一定期間飼育後、イエカ媒介性フラビウイルスである日本脳炎ウイルス(JEV)を経口的に取り込ませ、その増殖様相を解析した。その結果、細胞レベルでの結果とは異なり、蚊体内における増殖に顕著な変化は認められなかったため、自然界でCXFV感染が認められている他のイエカ属蚊を用いた検討が必要であると考えられた。さらに本実験に使用可能なコガタアカイエカ以外のイエカ由来新規培養細胞系の作出を目的として、ネッタイイエカやアカイエカの初代培養を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)