2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590393
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
高橋 章 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90304047)
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Keywords | 腸炎ビブリオ / ノルエピネフリン / 病原性活性化機構 |
Research Abstract |
ノルエピネフリン(NE)をはじめとするカテコールアミンは細菌感染症の増悪因子であることが知られている。細菌感染症罹患時にはNEが多量に体内に分泌されることが知られており病状がさらに増悪することが指摘されている。しかしNEによる感染症増悪機構は明確ではない。申請者はすでにNEが腸管感染症を引き起こす腸炎ビブリオの病原性を亢進させることを見出している。そこで本研究ではNEなどカテコールアミンによる病原性細菌の病原性活性化機構を明らかにし、その阻害方法を検討することにより感染症治療に役立てることを目的とした。 まず腸炎ビブリオ菌体表面におけるNEに対する受容体の存在を検索した。さらにNEにより発現調節制御をうける腸炎ビブリオ病原遺伝子の検索とその調節機構の解析をおこなった。本研究では、申請者が一貫して研究してきた腸炎ビブリオを用いて解析を行った。腸炎ビブリオ感染症は一般の腸管細菌感染症の代表的モデルとも考えることができる。さらに本研究の結果は腸管内細菌感染症だけにとどまらず、敗血症など全身性の細菌感染症により体内でのカテコールアミン等の分泌が多い時の治療にも応用することができる。またカテコールアミンは昇圧剤として広く使用されており、カテコールアミンと細菌感染症の病態との関係を明らかとすることは、治療方針にも影響を与える重要な問題であると考えられた。
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Research Products
(3 results)