2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590397
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
磯貝 浩 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (50137436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯貝 恵美子 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (80113570)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 感染症 / 微生物 / 抗菌 / CSA |
Research Abstract |
23年度までの研究でCSAが口腔細菌によるバイオフィルム形成に対して阻害作用を有することが明らかになり、24年度では歯科材料に混入させる実験を継続した。さらに、CSAの抗菌作用に抵抗性を有する細菌が誘導されるかどうかの検討、およびCSAの実験の比較に用いる抗菌タンパクを遺伝子操作によって、大量に作成する検討を行った。 CSAの抗菌作用に対して抵抗性を有する細菌の出現に関する検討では、抗菌作用を示さない濃度のCSAを培地中に混合し、臨床分離株の大腸菌とブドウ球菌を継代を繰り返しながら継続的に1カ月間培養する実験を行った。1か月後に殺菌量のCSAを加えた培地に菌を戻し培養を行ったが、実験期間内では抵抗性株の出現は認められなかった。 抗菌タンパクを遺伝子操作によって作成する実験では、SUMOタンパク遺伝子とCAP18遺伝子を連結させることで大腸菌に産生させる段階での抗菌活性を抑制させ、産生後にプロテア-ゼ処理をすることで効率よくリコンビナント抗菌タンパクを作り出すことができるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
毎年度の計画に沿った成果が確実に得られてきている。昨年度報告書および今年度報告書に記載した通り、成果は論文および国際学会で着実に報告できている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画は4年間で完了できる見込みである。23年度まででCSAの抗菌活性や医療材料に混入した場合の効果についてのデ-タが得られてきている。また、CSAの効果と比較するための抗菌タンパクの分子生物学を応用した合成についても進行しつつあり、24年度および25年度にはそれらの活性を比較して医療材料および薬品としての応用に道を開けることが予想できてきている。
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