2011 Fiscal Year Annual Research Report
HIVタンパク質の動態が細胞性免疫応答の抗HIV活性に与える影響
Project/Area Number |
22590412
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
立川 愛 東京大学, 医科学研究所, 助教 (10396880)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 聡之 長崎大学, 熱帯医学研究所, 客員教授 (00296576)
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Keywords | HIV / 細胞性免疫 / 抗原提示 / ウイルス |
Research Abstract |
HIV感染では多様なHIV特異的細胞傷害性T細胞(CTL)が誘導される。個々のCTLによる抗ウイルス作用はその程度が異なることが知られているが、その分子メカニズムは明らかとなっていない。本研究では抗原提示側の要因、すなわちHIV感染細胞におけるHIVタンパク質由来抗原の抗原量に着目して研究を行っている。長さの異なる2種類のエピトープが存在し、HLA-A24陽性HIV感染者で共通して見られるアミノ酸変異を伴うNefタンパク質由来のHLA-A24拘束性CTLエピトープについて検討した。まず2種類のエピトープそれぞれに特異的なCTLクローンを樹立し、いずれも細胞外から合成ペプチドをパルスすることで抗原提示させた場合は野生型も変異型も認識し得ることを確認した。発現量、遺伝子導入効率を定量できるようにレポーター遺伝子を搭載したNef発現プラスミドをHLA-A24発現293T細胞に遺伝子導入し抗原提示細胞とし、CTLクローンによるインターフェロンγ産生量を測定することで抗原提示量を定量した。その結果、野生型Nefに比べてアミノ酸変異を伴うNef発現細胞ではどちらのエピトープも抗原提示量が顕著に低下しており、一アミノ酸置換が2種類のエピトープのプロセッシングを阻害していることが示唆された。HIV感染ではCTLからのエスケープ変異ウイルスの出現が多数報告されているが、本研究によりアミノ酸置換によるエピトープのプロセッシング阻害がその原因の一つであることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的はHIV感染細胞での抗原提示量を測定し、HIV特異的CTLの抗HIV活性に与える影響を検討することである。そのために必要な臨床材料からのCTLクローンの樹立、また抗原提示量測定系の確立を、当初の計画通り昨年度、本年度で達成することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は当初の目的であるHIV感染細胞での抗原提示量の解析を行う。さらに、CTL誘導に重要なプロフェッショナル抗原提示細胞での抗原提示について解析を行うことも感染個体内でのCTLの抗HIV活性を考える上で重要であると考え、樹状細胞における抗原提示の解析も行う予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Long-term successful control of super-multidrug-resistand human immunodeficiency virus type 1 infection by a novel combination therapy of raltegravir, etravirine, and boosted-darunavir2011
Author(s)
Nakamura H, Miyazaki N, Hosoya N, Koga M, Odawara T, Kikuchi T, Koibuchi T, Kawana-Tachikawa A, Fujii T, Miura T, Iwamoto A
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Journal Title
Journal of Infection Chemotherapy and chemotherapy
Volume: 17
Pages: 105-110
Peer Reviewed
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[Presentation] Replication capacities of chimeric NL4-3 encoding gag-protease from modern HIV-1 isolates are significantly reduced compared to those derived from isolates in the early days of epidemic in Japan2011
Author(s)
Nomura S, Hosoya N, Kikuchi T, Koga M, Nakamura H, Koibuchi T, Fujii T, Kawana-Tachikawa A, Iwamoto A, Miura T
Organizer
6th International AIDS Society Conference on HIV Pathogenesis, Treatment and Prevention
Place of Presentation
Rome, Italy
Year and Date
2011-07-01
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