2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590429
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
石井 孝司 国立感染症研究所, ウイルス第二部, 室長 (40280763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 天成 国立感染症研究所, ウイルス第二部, 主任研究官 (90370957)
清原 知子 国立感染症研究所, ウイルス第二部, 主任研究官 (70270642)
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Keywords | ウイルス / 肝臓病 / 病原性 / 治療薬 |
Research Abstract |
E型肝炎ウイルス(HEV)に感染したブタ肝臓より組織乳剤を作成し、PLC/PRF/5細胞に感染させ、本細胞で増殖可能なHEV株83-2を取得した。本株はgenotype 3であった。全長を5つのフラグメントに分割してRT-PCRによりcDNAを取得し、連結して全長cDNAを構築した。5'端に導入したT7 promoterを用いて全長RNAを合成した後、PLC/PRF/5細胞にエレクトロポレーションにより導入したところ、導入後1週間から培養上清中にHEV抗原蛋白(ORF2、キャプシド蛋白)の分泌が観察され、このRNAは細胞内で増殖することが確認された。また、この培養上清をnaiveなPLC/PRF/5細胞に添加したところ、2週間目から培養上清中にHEV抗原蛋白の分泌が確認されたことから、本クローンは感染性を有することが確認できた。このようにHEVの感染性クローンを取得することができたため、今後は本クローンを用いたreverse geneticsの実験を行い、特にHEVの感染性を規定する領域の解析、感染細胞内でのウイルス複製機構の解析を行うことを予定している。 一方、PLC/PRF/5にHEVを感染させ、抗HEV抗体を用いて蛍光抗体染色を行うと、長期間培養後もHEVに感染していない細胞が見られ、この細胞株はヘテロな集団であることが推測された。そのため、single cell cloningを行い、クローニングされた多数の細胞株についてHEVの感染性を調べており、これらの細胞株の中で効率よくHEVが感染できる細胞を選択し、培養細胞系の確立を目指す。また、感染できる細胞とできない細胞を比較解析することにより、宿主側でHEV感染に重要な役割を果たすと考えられる因子の解析を行いたい。
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article] Production of infectious hepatitis C virus by using RNA polymerase I-mediated transcription.2010
Author(s)
Masaki T., Suzuki R., Saeed M., Mori K., Matsuda M., Aizaki H., Ishii K., Maki N., Miyamura T., Matsuura M., Wakita T. and Suzuki T.
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Journal Title
Journal of Virology
Volume: 84
Pages: 5824-5835
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[Presentation] The exploration of effective adjuvant for HCV vaccine to induce neutralizing immunoglobulin in mice.2010
Author(s)
Moriyama M., Akazawa D., Yokokawa H., Nishimura K., Nakamura N., Mochizuki H., Suzuki T., Kato T., Ishii K., Wakita T.
Organizer
17th International Meeting on HCV and Related Viruses
Place of Presentation
Yokohama, Japan
Year and Date
20101010-20101014
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