2012 Fiscal Year Annual Research Report
EBウイルス感染モデルマウスにおける自然免疫応答の解析と免疫療法の基礎実験
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22590430
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Research Institution | 独立行政法人国立成育医療研究センター |
Principal Investigator |
藤原 成悦 独立行政法人国立成育医療研究センター, 母児感染研究部, 部長 (30173488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今留 謙一 独立行政法人国立成育医療研究センター, 母児感染研究部, 室長 (70392488)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | EBウイルス / ヒト化マウス / T細胞輸注療法 / リンパ増殖性疾患 / 自然免疫 |
Research Abstract |
本年度は、EBウイルス(EBV)関連疾患に対する免疫細胞治療の基礎実験として、臍帯血から調製した細胞を用いる活性化T細胞輸注療法の効果検証と作用メカニズムの解析を、EBV感染ヒト化マウスを用いて行った。NOGマウスに臍帯血由来ヒト造血幹細胞(約1×10E5個/頭)を移植し、末梢血中にヒトBおよびTリンパ球が出現するのを確かめたのち、B95-8株EBV(約10E3 TD50)を投与した。臍帯血由来活性化T細胞は、臍帯血より分離した単核細胞を培養フラスコに付着させた抗CD3抗体と培養液中に添加したヒトIL-2(700 U/ml)の存在下で14日間培養して調製した。一部の実験ではこの活性化T細胞からCD4+細胞のみを磁気ビーズ付着抗体により分離して治療実験に用いた。計35頭のEBV感染ヒト化マウスを作成し、14頭には活性化T細胞を分画せずそのまま3回投与した(5.0×10E6 cells)(全T細胞投与群)。8頭には活性化T細胞から分離したCD4+細胞のみを投与した(CD4+細胞投与群)。残りの13頭には対照としてPBSを投与した(PBS投与群)。PBS投与群は感染後約4ヶ月の間に62%のマウスがEBV陽性リンパ増殖性疾患で死亡したのに対し、全T細胞投与群では20%が死亡したのみであった。生存曲線を比較したところ、全T細胞投与群とPBS投与群の間にはLogrank法により有意の差(P<0.05)が認められた。しかし、CD4+細胞投与群とPBS投与群の間には有意差が認められなかった。これらの結果から、臍帯血由来活性化T細胞はEBV関連リンパ増殖性疾患モデルマウスに対して有効であることが示された。CD4+細胞のみを分離して投与した場合の有効性は認められなかった。一部のマウスでは活性化T細胞投与後にHLA-DR+の活性化CD8+ T細胞が増加していた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)