2012 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞における小胞機能のコントロールによる免疫制御法の開発
Project/Area Number |
22590434
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
門脇 則光 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60324620)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 自然免疫 / 樹状細胞 / 細胞内小胞 / 免疫制御 |
Research Abstract |
ヒト形質細胞様樹状細胞(plasmacytoid dendritic cells; pDC)は、核酸認識Toll様受容体(Toll-like receptor ; TLR)7, 9を介して自己の核酸に反応しインターフェロン(IFN)-αを産生することにより、全身性エリテマトーデスや尋常性乾癬といった自己免疫疾患・炎症性疾患の発症に関わることが示されている。したがって、pDCからのIFN-α産生を抑制する因子がこれらの疾患の治療薬になり得る。24年度は、慢性骨髄性白血病の分子標的薬であるチロシンキナーゼ阻害薬ダサチニブがCpG DNA 刺激を受けたpDCによるIFN-α産生を抑制する機序を、共焦点顕微鏡での観察により検討した。 前年度に、ダサチニブはCpG-A がTLR9に会合する前の上流に作用することによりIFN-α産生を阻害することを見いだしたが、CpG-Aの細胞内への取り込みや、CpG-A刺激により誘発されるTLR9の小胞体からエンドソームへの移動を阻害しなかった。一方、ダサチニブはCpG-Aの早期エンドソームへの滞留を阻害した。これに対し、ダサチニブと同様にTLR9の上流に作用しpDCのIFN-α産生を抑えるSrcファミリーキナーゼ阻害剤は、CpG-Aの早期エンドソームへの滞留を阻害しなかった。 以上より、ダサチニブは、CpG-Aの早期エンドソームへの滞留をSrcファミリーキナーゼ非依存性に阻害することにより、pDCによるIFN-α産生を阻害すると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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