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2011 Fiscal Year Annual Research Report

皮膚感作部位からリンパ節に浸潤する細胞によるTh2応答確立メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 22590442
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

戸村 道夫  京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (30314321)

Keywordsアレルギー / 皮膚炎 / カエデマウス
Research Abstract

皮膚感作部位から移出する細胞の解析
カエデマウスのTh2モデルの皮膚感作部位(OVAパッチにより感作)である背部皮膚を光照射し皮膚に存在する細胞をラベルした。そして、24時間後に所属リンパ節であるbrachial LNにおけるラベルした細胞をフローサイトメトリーで検出した。その結果、ラベルされた樹状細胞、非制御性及び制御性CD4T細胞に加えIL-4産生などTh2誘導に重要と考えられる好酸球が検出された。そこで、好酸球の所属リンパ節への移行がOVA感作特異的かどうかを明らかにするために、非刺激の皮膚から所属リンパ節への好酸球の移行を調べた。その結果、非刺激においてもラベルした好酸球が所属リンパ節で検出されたが、その頻度は皮膚が荒れている状態の方が高かった。従って、皮膚から所属リンパ節へは定常様態においても好酸球が移行していることが明らかになった。OVA感作皮膚から所属リンパ節に移行する好酸球の性状理解がTh2分化を亢進する要因なのか否かの解明は今後の課題である。
皮膚への持続的な抗原感作において、特に皮膚から所属リンパ節に移行する樹状細胞の動態に変化が認められた。そこで、感作過程において皮膚から所属リンパ節へ移行する樹状細胞の感作抗原のcarryについて検討した結果、テープストリッピング翌日には、抗原をcarryした皮膚でラベルされた真皮樹状細胞が所属リンパ節で検出されたが、2日以降には、皮膚でラベルしていない樹状細胞で感作抗原陽性細胞が認められた。皮膚から移行した樹状細胞及び皮膚から移行してきた細胞から感作抗原を受け取ったリンパ節内に存在する樹状細胞がT細胞活性化を担っている可能性を示す結果が得られた。頻回感作過程における、これら抗原提示細胞のTh2誘導能の解明が重要であることが考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

ある程度想定されたことであるが、OVAの皮膚頻回感作によるTh2モデルでは皮膚の肥厚及び細胞浸潤の亢進は起こるものの、強い炎症反応は伴わないため、接触性皮膚炎のような皮膚から所属リンパ節に移行する細胞の劇的な増加は認められなかった。さらに、長期の感作過程に加え、樹状細胞、CD4T細胞以外は、頻度が非常に低いため、解析のために多数の実験個体を準備する必要があり、実験の遂行を遅延させる要因になっている。

Strategy for Future Research Activity

頻回感作過程における,感作皮膚から所属リンパ節に移行する細胞サブセットの経時的な変化についての知見をまとめる。更に、頻回感作過程におけるT細胞へ皮膚感作抗原の提示過程の変化は、Th2成立への重要な鍵を握ると考えられることから、皮膚感作部位から移行した、表皮のランゲルハンス氏細胞、及び4種類の真皮樹状細胞の計5種類及びリンパ節常在樹状細胞の時間空間的な制御及び抗原提示及びTh2誘導能を明らかにし、タンパク抗原の皮膚頻回感作がTh2応答成立に関わるメカニズムの一端を明らかにすることを目指す。

URL: 

Published: 2013-06-26  

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