2012 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚感作部位からリンパ節に浸潤する細胞によるTh2応答確立メカニズムの解明
Project/Area Number |
22590442
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
戸村 道夫 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30314321)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 免疫学 |
Research Abstract |
アレルギー性皮膚炎では、皮膚にTh2細胞や好酸球などが浸潤しTh2優位な免疫応答を示すが、Th2優位になるメカニズムは分かっていない。本研究は、「免疫応答中に皮膚から所属リンパ節に移行する細胞が免疫応答の質の決定に重要である」という知見を基に、定常状態からTh2優位な慢性アレルギー性皮膚炎に至る過程における、感作部位から所属リンパ節に移行する細胞の役割を明らかにする事を目的とした。 光により変色するカエデを発現するマウスの皮膚に持続的なタンパク質抗原感作を行った後、感作部位を光照射し、感作部位に存在する細胞をマークした。一定時間後に所属リンパ節に移動する細胞を解析した結果、特に皮膚から所属リンパ節に移行する樹状細胞の動態に変化が認められた。そこで、樹状細胞に注目し、ます正常状態における皮膚及びリンパ節における入れ替わり、皮膚から所属リンパ節への移動、及びリンパ節から他の臓器への移行と多面的な動態解析を行った。その結果、正常状態において、皮膚樹状細胞の各サブセットは各々、独自の速度で入れ替わり及び移動しており、その速度は、CD103-真皮樹状細胞>CD103+真皮樹状細胞>表皮ランゲルハンス氏細胞の順であること、しかし、これらの皮膚樹状細胞はリンパ節に移行後は下流のリンパ節にはほとんど移行せずリンパ節内で2-5日程度で細胞死に至っていることが分かった。そこで、抗原感作過程において抗原特異的T細胞の活性化に重要なステップである、皮膚から所属リンパ節への樹状細胞による感作タンパク質抗原の運搬について検討した。その結果、テープストリッピングによって3日以上、持続的な樹状細胞移行の増加と抗原の運搬の増加が認められ、これらは特にCD103-真皮樹状細胞が担っていることを明らかにした。今後、これら感作タンパク抗原を運搬した細胞のTh2細胞誘導について解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)