2010 Fiscal Year Annual Research Report
医師の診療アルゴリズムを明確にした医療情報の抽出およびデータベース化
Project/Area Number |
22590449
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中山 雅晴 東北大学, 病院, 講師 (40375085)
|
Keywords | 医療情報 / データベース / アルゴリズム |
Research Abstract |
本研究は、個々の医療行為を医師の診療アルゴリズムまで含めた記述法の確立とそのデータベース化を目指している。今年度は、当院循環器内科入院患者のデータを収集し、採血、処方、生理検査、治療歴など多岐に渡るデータをデータベース化した。さらには「ある患者情報をもとに医師が下した判断とその行為」まで粒度を細かくしたデータをとるために詳細な検索機能の設定と、そのパフォーマンス向上を主眼にシステムを開発した。具体的には、以下の通り。 <データ収集> 当院診療支援システムデータベースから2004年から2010年までの入院患者データを収集、MySQLで作成したデータベースに蓄積した。JAVA言語とApacheで構築したシステムを補完することによりweb browserで検索できるデータウェアハウスを構築した。このデータベースシステムにより、stand aloneのPCにおいて様々な切り口による患者情報の収集が容易に行うことができた。実例として、Seattle Heart Failure Modelなど代表的な心疾患に対するリスクスコアをすべての患者で算出し、推測予後と実際の死亡率からリスクモデルの妥当性を比較・検証する研究を行った。その成果は2010年American Heart Associationに学会発表し、2011年American Journal of Cardiologyに論文(in press)として報告した。 <検索パフォーマンス向上> しかしながら、上記のシステムでは、検査値や薬剤情報の複数検索などデータ総数の多いもの同士の解析には時間がかかるため、クラウド環境を利用することによりパフォーマンス向上を検討した。Amazon Web Service上でシステムを構築することで、数10万件x数10万件x数10万件などでも秒単位で検索を可能とした。
|