2012 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の在宅療養を支える在宅医療体制の構築に関する研究
Project/Area Number |
22590469
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三上 洋 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80173996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 明子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教(常勤) (00633869)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 在宅療養支援診療所 / 高齢者 / 在宅死 / 在宅医療の質 / 満足度 / 後悔 / 尺度評価 |
Research Abstract |
超高齢社会の到来による高齢者の急速な増加に伴い、療養や看取りの場として、地域における在宅医療の拡充が急務となっている。在宅療養支援診療所はこのような社会のニーズに対応するために創設された医療体制である。 我々は本制度の整備とその活動状況についてこれまで一連の調査研究を行ってきた。本年度は、従来の調査を通して開発した、遺族の観点による在宅療養支援診療所の在宅での看取りのケアの質の評価尺度の信頼性と妥当性を検討した。東京23区の31の在宅療養支援診療所を利用した家族(遺族)を対象に2回にわたり調査を行った。第1回調査で349人の遺族に調査票を郵送し、143人が有効回答であった。さらに第2回調査に同意した89人のうち、有効回答は73人であった。 因子分析法によって本評価尺度は最終的に以下の7因子で構成されていることが判明した:1) 痛みや症状からの解放、2) 介護者の精神的安定、3) 介護者の介護実践、4) 医師との信頼関係、5) 医療スタッフによるケア、6) 患者の平穏な死、7) サービス体制の充実、である。2回の調査によって得られた結果から、本評価尺度は十分な信頼性と妥当性を有することが判明した。 本評価尺度は、戦後ベビーブーム世代がここ数年で65歳以上に達するというわが国の急速な高齢化に伴い、今後さらに加速度的に増加しつつある高齢者の在宅での看取りを行う上で在宅医療体制の強力な支えとなることが期待されている在宅療養支援診療所によるケアの質評価に資するものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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