2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590481
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
坂口 俊文 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70343423)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿原 浩明 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20351314)
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Keywords | 医療経済 / 腎臓病検診 / 慢性腎職病(CKD) / IgA腎症 / 糖尿病腎症 |
Research Abstract |
慢性糸球体腎炎治療・無治療の費用最小化分析および費用効用分析を行い、増加の一途をたどるわが国のCKD(慢性腎臓病)の医療費抑制の可能性を探ることが当研究の目的であった。費用最小化分析および費用効用分析に織り込むべき資料として、先行研究の乏しい腎臓内科受診の具体的効果の評価を中心に、以下の研究を行った。 (1)日本腎臓学会での発表: 成果:腎臓内科受診と透析導入時血液検査に関する研究では、これまで受診の長短が恣意的に決められていたが、各検査毎に受診期間の影響は異なる可能性があり,受診期間の長短の定義によっては,影響を検出できないことを明らかにし、先行研究での矛盾の原因を究明する事が出来た。 意義および重要性:腎臓内科受診期間の長短の定義をアウトカム毎に適切に決める事で、先行研究では検出出来なかった効果も検出可能となった。今後の腎臓内科介入効果の研究に大いに資するものと考えられる。 当該研究での位置付け:予後を左右する透析導入時の検査値である血清アルブミンや、ヘモグロビンで特に重要で費用効用分析に組み込む事ができる。 (2) 日本透析医学会、ヨーロッパ腎臓学会での発表: 成果:腎臓内科に通院し、エリスロポエチン製剤を使用していると、透析導入時の入院で、入院期間が短縮することが明らかになった。 意義および重要性:エリスロポエチンの貧血改善以外の効果が、入院期間短縮と言う具体的な事象として確認できたことは先行研究に無い成果である。 当該研究での位置付け:在院日数という費用算定が容易な効果を検出できた事で、先行研究だけでは費用最小化分析と費用効用分析に織り込むことの出来なかった効果を織り込めるようになった。
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Research Products
(3 results)