2011 Fiscal Year Annual Research Report
病院の厳しい経営と財務状況の中における設備投資資金調達の総合的研究
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22590491
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
福永 肇 藤田保健衛生大学, 医療科学部, 教授 (30364657)
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Keywords | 病院資金調達 / 病院ファイナンス / メイヨー・クリニック / 病院債 / 寄附 / モンゴル / 社会医療法人債 / 格付け |
Research Abstract |
本研究の目的は、経営状態が厳しい病院の財務状況の中で、病院が設備投資資金をどのように調達するかを明らかにすることである。 研究は(1)病院設備投資での科学的に適正な意志決定理論構築、(2)銀行借入と債務者格付との相関検証、(3)公募病院債での資金調達コスト分析、(4)海外病院の資金調達研究の4項目で構成される。 ★23年度の研究成果については以下である。 (1)「病院設備投資での科学的に適正な意志決定理論構築」については、現状の金融市場および病院経営環境がDCF方法などに未成熟であることが判明、意味を持つ研究成果が期待できない(空理空論になることが見込まれる)ためカットすることにした。 (2)に関する論文「社会医療法人債の発行コストに関する-考察」を日本医療経営学会に投稿(現在査読段階)、6月刊行の学会誌に掲載予定である。 (3)については、病院経営で世界的に著名な米国のメイヨー・クリニックを訪問、「寄附」と「投資」「病院機関債」という日本の病院では一般的ではない病院資金調達方法を調査した。メイヨー・クリニックの病院経営に関しては医療経済研究機構の月刊誌に3回に渡って報告した。また11月の日本医療経営学会学術集会・総会にて「米国非営利病院における財務構造の-考察(Mayo Clillicの財務戦略)」を発表した。メイヨー・クリニックの病院ファイナンスに関しては、本件科研費研究の総括として24年度に論文発表する予定である。また、モンゴル循環器学会からの講演招聘を受け、12月に日本及び米国の病院ファイナンスに関する科研費研究の中間発表を行った。モンゴルの病院ファイナンスも調査を実施したが、開発経済学の世界であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
個々の研究の成果はでている。英文での報告は未済。なお、4つの研究項目の内の一つ「病院設備投資での科学的に適正な意志決定理論構築」については、現実の金融市場および病院経営環境がまだ未成熟であることが判明、意味を持つ研究成果が期待できない(空理空論が見込まれる)ためカットする予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
個々の研究の成果発表は実施済みであるが、全体を統括する報告(できれば病院ファイナンスに関する著作)を作成したい。隘路は時間の捻出である。
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Research Products
(12 results)