2011 Fiscal Year Annual Research Report
心血管系バイオマーカーとヒト薬効評価実験系に関する臨床薬理学的研究
Project/Area Number |
22590503
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
植田 真一郎 琉球大学, 医学研究科, 教授 (80285105)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 秀洋 久留米大学, 医学部, 准教授 (80248393)
浦田 秀則 福岡大学, 医学部附属病院, 教授 (30289524)
|
Keywords | バイオマーカー / 白血球活性化 / ミエロペルオキシダーゼ / 酸化ストレス / 遊離脂肪酸 / 血管内皮機能 |
Research Abstract |
1.遊離脂肪酸負荷時の炎症性マーカーに関する探索的研究(植田、松下) 1)対象患者健常者、若年性高血圧患者 2)方法対象者に文書による同意を得た上で遊離脂肪酸を経静脈的に負荷し、血漿および白血球を採取する。白血球の炎症性蛋白(NFκB,IκB)、血漿中のマイクロパーティクルを測定する。ウシ胎児大動脈から血管内皮細胞を採取し、遊離脂肪酸をアプライし、炎症性蛋白の発現や膜のfractionationによりTLR4の活性化を評価した。 3)結果従来塩用されていたBSAにコンジュゲイトさせた遊離脂肪酸はLPSのコンタミネーションを引き起こすため、ベジクルによるアプライを開発した。この方法ではこれまで報告されていたような,飽和脂肪酸によるTLR4の活性化は認められず,逆に不飽和脂肪酸は酸化された場合、TLR4の活性化を来すことを証明した。 2.塩分制限/負荷食摂取を組み合わせた脂肪負荷(植田、浦田、松岡研究協力者松下、井上) 1)対象若年高血圧患者口頭文書による説明と文書による同意を取得する。 2)方法クロスオーバー法にて抗アルドステロン薬またはプラセボを一週間投与する。4日間の塩分制限食(3g/day)および負荷食(20g/day)の後、脂肪負荷(Intralipid 90ml/hr+heparin 0.3U/kg/min)前後の血管内皮機能および平滑筋機能、白血球接着能、Heparin-induced liberation後の血漿ミエロペルオキシダーゼ(MPO)濃度を測定する。 3)塩分制限/負荷プロトコル琉球大学医学部附属病院栄養課で塩分3g食を作成し、臨床薬理学分野研究室において三食を供する。塩分制限プロトコルは第一日目にフロセミド40mgを服用する。塩分負荷プロトコルでは食塩を17g/day追加する。 4)血管内皮機能の測定アセチルコリン(25-400nmol/min)をBrachial arteryより動注し、前腕血流量の変化をstraingauge plethymographを用いて測定する。(Hypertension Res 2003) 5)結果現在実施中
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画のうち若年者高血圧患者を対象とした臨床薬理試験において対象となる患者の登録がやや遅れている。1人の患者において高塩食、低塩食摂取期間にそれぞれプラセボと実薬を比較する2×2デザインであるため時間がかかる。
|
Strategy for Future Research Activity |
若年高血圧患者を対象とした介入研究に関しては、24年度中に目的症例数登録を達成できる見込みである。達成後解析を行い、学会発表および論文作成を行う。
|
Research Products
(9 results)