2012 Fiscal Year Annual Research Report
Duchenne型筋ジストロフィーに対するヒストン脱アセチル化酵素阻害療法の開発
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22590509
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
内田 友二 崇城大学, 薬学部, 准教授 (70433026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 円 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, トランスレーショナルメディカルセンター臨床研究支援部早期探索的臨床試験室, 室長 (60433025)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 筋ジストロフィー |
Research Abstract |
ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬(以下HDAC-I)の中で、前年度までの実験で筋分化誘導能が最も大きいと考えられたトリコスタチA(以下TSA)を用いた際にも、筋芽細胞のセルラインC2C12細胞に対する筋分化誘導効果の有意差を確認できなかった。 そこで、筋分化誘導活性を有するとの報告があるビタミンA誘導体であるレチノイド(Am80)を用いて、筋分化誘導実験を行うこととした。まず、Am80の10-5M~10-8MのDMSO溶液を調製した。分化培地のnormal horse serum濃度、添加する時点の細胞密度、添加する時間の3点について、様々な条件検討を行った。Am80を添加して72、96、120時間後に筋管細胞を形成した割合(面積)と筋管細胞の長さを指標として筋分化誘導能を評価した。その結果、Am80の10-6Mおよび10-7M水溶液を、2%normal horse serum のHigh-Glucose DMEM培地に48時間添加して120時間後に評価したところ、上記二指標いずれも筋管細胞形成能の亢進が認められた。しかしながら、同様の条件では、control(DMSOのみ)でも筋管細胞形成能の亢進が認められ、上記の二指標いずれも有意差は認められなかった。 次に、分化誘導の条件を厳しくするため、低グルコース培地を用いて同様の検討を行ったところ、10-6M, 10-7M, control(DMSOのみ)いずれも分化誘導が認められなかった。 HDAC-Iによって筋分化誘導能が有意差をもって亢進したとの報告もあるが、我々の実験系においては筋芽細胞に対してHDAC-Iにおける明らかな筋分化誘導能を見いだせなかった。今後は、培養系が不安定となるものの初代培養細胞に対する効果や、筋分化誘導能を有する可能性のある他の薬物/物質を含めて検討する必要があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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