2012 Fiscal Year Annual Research Report
呼気凝縮液中バイオマーカーの迅速診断法の開発と難治性喘息管理への応用
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22590526
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
片岡 幹男 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (50177391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴倉 美砂子 岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (30314694)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 呼気凝縮液 / 気管支喘息 / 免疫クロマト法 |
Research Abstract |
呼気凝縮液(EBC)を用いて、好酸球性炎症と好中球性炎症を判別できるマーカーを見いだし、point of care testing (POCT)に応用可能な迅速診断法を確立する。 1.免疫クロマトの作成 好中球マーカーとして金コロイド標識抗MPO抗体溶液を作成し、免疫クロマトデバイスを作成した。測定はサンプルをデバイスに滴下し、静置後、クロマトリーダーでラインの吸光度を測定した。また目視で+、±、-の判定を行った。同時に蛍光ELISA法によりMPO活性の測定も行なった。好酸球マーカーとして着色ラテックスで標識抗MBP抗体を作成した。クロマト担体の作成、検体の測定はMPOと同様の方法で行った。同時にELISA法によりMBP濃度の測定も行なった。 2.呼気凝縮液中のMPOとMBPの免疫クロマト法による測定 蛍光ELISA法による喘息患者のEBC中MPO活性は健常者に比し有意に高値を示していた(p<0.001)。MPO活性と吸光度はr=0.89、p<0.001と有意の相関が認められた。目視判定による+群の吸光度は30.7±4.7、±群は6.6±2.0、-群は0.0±0.0と、3群の判別が可能で有った。ELISA法による喘息患者のEBC中MBP濃度は健常者に比し有意に高値を示していた(p<0.01)。MBP濃度と吸光度はr=0.93、p<0.001と有意の相関が認められた。目視判定による+群の吸光度は33.8±4.9、±群は6.4±2.0、-群は0.0±0.0と、3群の判別が可能で有った。MPOとMBPが同時に測定できた18例の喘息患者は好中球性マーカー優位群と、好酸球性マーカー優位群の2群に大別出来ることが判明した。 本法により呼気凝縮液中のバイオマーカーを測定することにより、気管支喘息患者の管理、治療に応用可能なことが判明した。測定デバイスの更なる精度の向上が必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)