2011 Fiscal Year Annual Research Report
EGFR遺伝子変異検査方法の精度向上を図り肺癌の個別化治療を樹立する
Project/Area Number |
22590531
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中村 洋一 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (20432974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中富 克己 長崎大学, 長崎大学病院, 助教 (90457531)
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Keywords | 非小細胞肺癌 / 上皮増殖因子受容体 / 遺伝子変異多型 / オーダーメイド治療 |
Research Abstract |
平成22年度において、上皮増殖因子受容体(EGFR)の遺伝子変異多型を有している可能性が高い症例群を絞り込み、解析対象を明らかにした。 具体的には、長崎大学病院で根治切除を受けた病理病期IA期またはIB期の症例の中で、予後比較可能なmixed type adenocarcinomaの症例を確定する作業を行った。 2002年から2005年までの間で、長崎大学病院で根治切除術を受けた病理病期IA期またはIB期の肺癌患者は241名だった。 このうち、181名がadenocarcinomaであった。181名中、lobectomyを受けた症例は145名であった。 この145名を対象として、病理医とともにこのadenocarcinomaがmixed typeか否かの判定を行ったところ、54名がmixed type adenocarcinomaであったが、さらにその54名中10名が高齢やじん肺、同一肺葉内多発肺腺癌など予後比較に影響を与える因子を持っていたために解析対象から除外した。 その結果、44名が解析対象に決定した。この44名の検体をmicro-dissectionを用いて病理亜型別に切除分離し、その各々からDNAの抽出をおこなった。 その結果、38名から十分量のDNAを抽出できたため遺伝子変異の解析を行った。 38名中19名にEGFRの感受性遺伝子変異を認めた。 さらに19名中9名に、同一腫瘍内での遺伝子変異の分布に不均等を認めた。 これら不均等のある症例とない症例について、背景因子を多変量解析した結果、喫煙歴について有為な相関が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、解析作業は終了し、論文化して専門誌に投稿中である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、専門誌への掲載をめざしている。査読者より追加実験を指示された場合は、それに従って追加実験に取り組む。
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Research Products
(4 results)