2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590536
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
清水 友章 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30384077)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 甲状腺微少乳頭癌 / BRAF遺伝子変異 / 臨床的悪性度 |
Research Abstract |
甲状腺乳頭癌の予後規定因子としてRafファミリーであるBRAF遺伝子の点突然変異(T1796A)が欧米では多く報告されている。この遺伝子変異が臨床上重要と考えられるのが、甲状腺微小乳頭癌であり、BRAF遺伝子変異と局所浸潤や遠隔転移といった臨床的悪性度に明らかな関連性が認められれば、術前に遺伝子診断し、手術の必要性や長期的な治療計画に極めて重要な臨床マーカーとして有用であるとの仮説にて研究を開始した。まず、甲状腺穿刺吸引細胞診(FNA)にて甲状腺乳頭癌(PTC)疑いと診断し、手術による摘出標本でPTCと確定診断された33結節(33例)について術前FNA検体におけるBRAF遺伝子変異の有無を解析し、BRAF遺伝子変異陽性(BRAF(+)) 20結節および変異陰性(BRAF(-)) 13結節に群分けした。甲状腺外浸潤(Ex(+))はBRAF(+)15/20例、BRAF(-)1/13例にて有意差を認め(p=0.002)、LN(+)はBRAF(+)9/20例、BRAF(-)5/13例にて有意差を認めず(p=0.710)、BRAF (+)の甲状腺乳頭癌の悪性度とBRAF遺伝子変異に関連性があることが示唆された。そこで甲状腺微小乳頭癌おけるBRAF遺伝子異常(BRAF T1796A)の有無と15年生命予後、転移・浸潤能などの悪性度、および有症候性症例(術前に1cm以上の頸部リンパ節転移もしくは反回神経麻痺による嗄声を認める)と無症候性症例のBRAF遺伝子変異保有率との関連を解析した。パラフィン固定された甲状腺手術切除標本から腫瘍組織からDNAを採取し、同様に解析し、さらに直接シークエンス法にて遺伝子型の確認を行ったところ、全ての検体がBRAF遺伝子変異をヘテロ接合体として有している結果となった。正常組織のコンタミネーションを再度確認し、現在、追加検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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