2012 Fiscal Year Annual Research Report
肥満と活性酸素:メタボリック症候群と動脈硬化の病態に対するSODの関与
Project/Area Number |
22590563
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
大河原 知水 兵庫医療大学, 薬学部, 教授 (50330452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
是金 敦子 兵庫医療大学, 薬学部, 助教 (80461169)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 酸化ストレス / 細胞外型スーパーオキシドジスムターゼ / 動脈硬化 / N結合型糖鎖修飾 / 高血圧症 / 脂肪前駆細胞 |
Research Abstract |
細胞外型スーパーオキシドジスムターゼ(EC-SOD)はC末端近傍の塩基性アミノ酸が連続するヘパリン親和性ドメインの働きにより細胞表面に露出しているプロテオグリカン等と相互作用することで結合し、マウスの脂肪前駆細胞である3T3-L1細胞や、ラット血管平滑筋細胞(RASMC)に結合することが知られている。 過酸化水素により細胞に酸化ストレスを掛けてEC-SODに対する親和性を見ると、高濃度(200µM)の過酸化水素は3T3-L1細胞、RASMCに対してともに抑制的な作用を示した。一方、一酸化窒素ドナーのSNAP(S-nitroso-N-acetylpenicillamine)によりNOを負荷すると、200µMの濃度で3T3-L1細胞、RASMCともにEC-SODに対する親和性を増加させた。これらの結果より、細胞に対する活性酸素、活性窒素によるストレスは細胞とEC-SODの親和性に影響を与えることが示唆された。 EC-SODはアスパラギン結合型糖鎖の結合部位を一カ所もつ。結合部位は活性中心に比較的近く、糖鎖構造はSODの機能に影響すると予想される。組み換え型ヒトEC-SODを精製し、グリカナーゼにより糖鎖を除去したところ、SOD活性、およびヘパリンに対する親和性に明らかな変化が見られた。マウスEC-SODを用いて、マウスEC-SODの糖鎖付加部位を(1)酵素の活性中心のすぐC末端側、および(2)ヘパリン結合ドメインのごく近傍に移動させたところ、(1)ではヘパリン親和性の増加、(2)ではヘパリン親和性の低下が見られ、糖鎖修飾を含むEC-SODの一次構造が酵素の機能に重要な役割を果たすことが明らかとなった。これらの結果を踏まえ、組織に対する結合性の高いSOD製剤による高血圧、動脈硬化性疾患の治療・予防薬の開発につなげたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)