2012 Fiscal Year Annual Research Report
HPLC法尿アルブミンの糖尿病性腎症発症・地域住民での心血管疾患発症予測能の研究
Project/Area Number |
22590576
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
成田 琢磨 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70282168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 浩樹 秋田大学, 医学部, 講師 (30333933)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 微量アルブミン尿 / 慢性腎臓病 / 糖尿病腎症 / 心血管疾患 |
Research Abstract |
本研究の目的:糖尿病腎症のさらなる早期診断法と地域住民における新たな心血管疾患発症予測法確立をめざし、①新たな診断法としてのHPLC法尿アルブミン測定法の糖尿病腎症発症予測能検討、②日本人においての尿アルブミンの心血管疾患発症予測能評価のため、正常アルブミン尿糖尿病患者のデータベースを医療機関(当院外来)、地域住民多数例での尿アルブミンを含むデータベースを(秋田県北秋田市)確立する。 実績:平成22年から計画に着手、平成23年度、当院において約100名の正常アルブミン尿糖尿病患者の尿検体、各患者の基礎データを収集、また北秋田市の検診とタイアップし約1300人の尿検体(早朝尿)、基礎データを収集した。平成24年度は2年目(1年後)の尿検体採取、基礎データ取得を終えた。これらの検体に関して、HPLC法尿アルブミン、通常の免疫法尿アルブミン、トランスフェリンの測定を終了した。これにより当初計画の医療機関における正常アルブミン尿糖尿病患者、地域住民のデータベースが確立した。横断的データベース解析で、HPLC法尿アルブミンと通常の免疫法アルブミンではかなりの乖離があり、臨床的意義が違うこと、また酸化ストレスマーカーの尿中8OHdGとの検討では両者とも緩やかな正相関があることが当院糖尿病患者の解析で判明した。また地域住民のデータベースでは推定糸球体濾過率・尿アルブミンの併用により慢性腎臓病保有率は糖尿病患者で37.2%、高血圧患者で31.4%であることが判明し、地域住民の1/5は慢性腎臓病、すなわち腎不全、心血管疾患の発症高リスクであることがわかった。またHPLC法尿アルブミンは糖尿病、高血圧患者で通常の免疫法と異なり尿細管障害マーカーであるNAG(Nアセチルグルコサミニダーゼ)とよく相関し、HPLC法尿アルブミン測定の新たな臨床意義が見いだされた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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