2012 Fiscal Year Annual Research Report
健常成人集団での加齢に伴う認知機能低下と生活習慣病リスク要因との関連
Project/Area Number |
22590583
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
近藤 高明 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00195900)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 酸化ストレス / 脂肪酸 / 認知機能 / 血管内皮機能 |
Research Abstract |
2010年8月に行われた北海道八雲町でのドック受診者集団(男性214名、女性326名)で血清脂肪酸組成と食事との関連性を明らかにするため、食事摂取頻度調査票から脂肪酸摂取量を推定し、両者の関連性を解析したところ、男女とも、n3系高度不飽和系脂肪酸(n3HUFA)では有意な関連性がみられた。この関連性はn3HUFA血清濃度と推定摂取量との関連でも同様であった。より若年の日本人集団を対象にした同じ食事摂取頻度調査票を用いた文献によると、n3系多価不飽和脂肪酸では有意な関連性がみられるものの、n3HUFAでは関連性が弱いと報告されており、年齢により食事による影響の現れ方が異なることが示唆された。 次いで2012年8月に行われたドック受診者(男性210名、女性295名)から提供を受けた血清を用い、血清脂肪酸組成および高感度CRPと頸動脈内膜中膜複合体厚(IMT)との関連性を解析した。昨年度に行った同様の解析結果とは若干異なり、脂肪酸組成とこれらのマーカーとの間には有意な関連性は認められなかった。文献的には、中年日本人集団では両者の関連性は有意と指摘している報告があるが、今回の研究対象集団は平均年齢が高く、そのため平均IMT値も高く、脂肪酸組成の変動のみでは説明ができないと考えられる。また頸動脈プラークとの関連性も多重因子調整オッズ比で評価したが、やはり有意な関連を示す組成は見られなかった。 また最近の報告では、n3系多価不飽和脂肪酸が糖尿病による腎障害に対し保護的であるという臨床研究がみられる。そこで血清脂肪酸組成と腎機能指標であるeGFRとの関連をみたところ、女性ではEPAと正の有意な関連が示され、n3系多価不飽和脂肪酸には腎障害に対する予防的効果があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Urinary concentrations of organophosphorus insecticide metabolites in Japanese workers2012
Author(s)
Ueyama J, Saito I, Kondo T, Taki T, Kimata A, Saito S, Ito Y, Murata K, Iwata T, Goto M, Shibata E, Wakusawa S, Kamijima M
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Journal Title
Chemosphere
Volume: 87
Pages: 1403-1409
Peer Reviewed
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