2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590587
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
加藤 匡宏 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (60325363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷川 武 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80227214)
斉藤 功 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90253781)
山内 加奈子 愛媛大学, 教育学部, 研究員 (20510283)
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Keywords | コホート研究 / 特定検診 / 自律神経系機能 / 動脈硬化性疾患 / 危険因子 / 首尾一貫感覚 / 糖尿病 / 身体的サマリースコア |
Research Abstract |
大洲市Cohort調査における自律神経機能測定に併せた調査において首尾一貫感覚(SOC)を解析した。SOCは、ストレス対処能力・健康保持能力を示す社会心理的指標として考えられている。本年は地域住民を対象にSOCが糖尿病と健康関連QOLとの関係を修飾するかどうかを明らかにした。平成21-22年度の特定健診受診者(40~74歳)の男性1,198人(平均年齢63.7歳)、女性1,764人(64.6歳)を対象とした。SOCの調査には山崎らのSOC質問票13項目短縮版を使用した。健康関連QOLの調査にはSF-8スタンダード版を使用し、身体的サマリースコア(PCS)と精神的サマリースコア(MCS)の標準化スコアを求めた。糖尿病治療中もしくはHbA1c≧6.1%の者を糖尿病群(DM群)とした。また、性別にSOCの中央値で2群に分類しSOC低群、高群とした。非DM群・DM群及びSOC低群・高群それぞれについてPCS、MCSの平均値を求めた。糖尿病の有無とSOC高低の交互作用は、一般線形モデルに交互作用項を含めて分析した。男性では、DM群(n=128)は非DM群に比べ、PCS年齢調整済み平均値が有意に低く、多変量謝整後もその傾向は変わらなかった。また、SOC低群(n=589)は高群に比べPCS、MCSの年齢調整済み平均値が有意に低かった。一般線形モデルでは、PCSに対しては、糖尿病とSOCの主効果と、交互作用が有意であり、MCSに対しては、SOCの主効果が有意であった。女性では、男性と同様にDM群(n=113)のPCSが有意に低かったが、多変量調整後有意差は認めうれなかった。多変量調整後もSOC低群(n=864)のPCS、MCSは高群に比べ有意に低かった。一般線形モデルではPCS、MCSに対する糖尿病とSOCの交互作用は有意ではなく、SOCの主効果のみ有意であった。(788字)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
自律神経機能検査(HRV)測定受診者に対して、SOC(首尾一貫感覚)、SF-8、生活習慣に関するアンケート、特定健診調査項目、特定健診検査項目(尿酸値・クレアチニン値を加えた)を同時に実施し3500人のベースライン集団を確立することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
3500人の自律神経機能検査(HRV)受診者の健康関連指標(首尾一貫感覚、SF-8、生活習慣に関するアンケート、特定健診調査項目、特定健診検査項目を調べたベースライン集団において、糖尿病罹患者に着目し、HRVと糖尿病者の健康関連指標を明らかにする。
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