2010 Fiscal Year Annual Research Report
介護施設の生活環境とサービスに対する認知症高齢者のニーズ
Project/Area Number |
22590593
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
繁田 雅弘 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (90206079)
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Keywords | 介護保険 |
Research Abstract |
研究計画に基づいて、臨床医学、建築学、作業療法学、などの視点も加えて調査票の作成を行った。認知症の人自身のニーズを直接調査することはできないため、認知症の介護を専門とする者で日本認知症ケア学会または日本認知症ケア学会ケア専門士を対象として、自分が認知症になった場合を想定して回答していただく調査票を作成した。最終的に下記の質問内容を含む12ページの調査票が作成された。将来入所を希望する施設の種別等について、認知症が高度の段階に至った場合に鎮静剤や車椅子、おむつ、ミキサー食、胃ろうの使用を希望するかについて、グループホームに入所する場合に重視する設備、環境、サービス、プログラム等について、特別養護老人ホームに入所する場合に重視する設備、環境、サービス、プログラム等について、施設全体の規模について、さらには、人生最期の生活の場などについて問う質問内容であった。高齢者の施設整備で現在重視されている要因を、実際に認知症の人が望むか否か、提供されているサービスを希望するか否かを問うことで、認知症の人が望む介護を明らかにすることができるものと考えられた。 作成した調査票を平成22年度に開催された、2回の『日本認知症ケア学会教育講演』および2回の『地域における認知症対応実践講座』で配布し記入を依頼した。会場によって回収率は異なるが、配布総数は1,348冊で、1,081冊を回収している。80%という高い回収率であった。回収した調査票は、記入の確認を行った後、データ入力および集計を開始している。
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