2010 Fiscal Year Annual Research Report
発達性吃音の早期介入プログラムの構築―地域連携を目指して―
Project/Area Number |
22590605
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
原 由紀 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (50276185)
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Keywords | 発達性吃音 / 早期介入プログラム / 地域連携 / Lidcombeプログラム / 言語聴覚療法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、吃音幼児に対する早期・集中介入プログラムの構築である。初年度の平成22年度は、発達性吃音の早期集中介入プログラムの開発のための調査が、一つのテーマであった。このため、海外で吃音児の早期介入プログラムとして成果を上げているLidcombeプログラムの研修会(6月17-18日シンガポール開催)に参加し情報を得た。研修会終了後も、講師のBrenda博士とemailでやりとりをし、プログラム等についての助言を受ける事が可能となり有意義であった。また、研修会での成果を中心にLidcombeプログラムの詳細について、吃音に関わる研究者や臨床家が集う"吃音を語る会"(8月21-22日)で報告し、本邦でのプログラム導入に関する意見交換を行った。ここでは、本邦の吃音臨床に携わる言語聴覚士の人数や施設などの臨床体制、保護者の考え方を含めた文化差など多くの意見が出され検討課題として大変参考になった。また、プログラム実施後の成果と比較するための基礎データとして、これまで北里大学病院で研究代表者らが関わってきた吃音児約100名の経過のまとめを行い、10月に行われた日本音声言語医学会学術講演会で研究協力者がその一部を報告した。これらを通じて、初期評価項目や、プログラム実施後の評価などの概要がまとまった。現在、データ収集方法の統一、地域の対象者募集方法、パンフレット作成などについて、研究協力者らと検討すると同時に、学内倫理委員会に申請するための準備を行っている。
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